(株)東山システック 山崎友裕代表取締役
手間と工夫で生活に豊かさを

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 経営する補償調査会社の業務を通して、家づくりのあり方に違和感を持った山崎友裕社長(東山システック・熊本市)。昨年、住宅事業に参入し、ログハウスを中心とした自然派個性住宅「BESSの家」の販売を開始した。「家は、遊び心をくすぐるような格好良さが必要です」。山崎社長は住む≠謔閾楽しむ≠ニいう発想だ。





〈同社は、県内で補償調査や住宅診断などを展開するコンサル企業。自然環境や居住環境を守ることを使命に、平成5年の設立以来数多くの建物調査などに携わってきた〉
 近年の住宅は、優れた設備を駆使し、綺麗に整えられ素晴らしい。ただ、調査した中には、あまりにも利便性だけを追求し過ぎた無機質な住宅も。果たして快適に過ごすだけが人間らしいのか。傷つくことや汚れることを気にしながら過ごすことが幸せなのか。暮らしの楽しみ方を求めていました。
〈山崎社長は家づくりに対して、人工的に作り出された機能よりも自然の恵みが一番大切と捉える。それを満たしたログハウスの最大のおもしろ味は、使い込めば使い込むほどに出てくる味わいだ〉
 私は経年美化≠ニ呼んでいますが、例えば、廃材や錆びた鉄を使って家具を造作するなど、家をカスタマイズすることで愛着が出てきます。また子ども達には壁などに自由に落書きをさせて下さい。それが成長の美しい記録になりますし。手間をかけるとか、工夫するといった余地から生活に豊かさを広げてほしいです。
〈ログハウスは、高所得者が所有する別荘というのが一般的な概念。BESSの家は、木材を規格型、大量生産することでコストを削減し、自宅≠ニしての位置づけを実現した。年間の目標受注棟数は20棟と掲げており、事業本格スタートの今年度は達成の見込みという〉
 木を一本一本選び、ベテランのログビルダーが1棟1棟手づくりするのが従来の主流。これはかなり高価になります。BESSの家は、カナダ・フィンランド・日本の独自の工場で、高品質の規格型マシンカットログ材を大量に生産・供給します。その結果、価格を従来の3分の2から2分の1近くまでに抑えました。お客様からは「雲の上の話しだと思っていた家がこんなにも手軽に」との声が。自然を感じつつ家族が元気になるようなライフスタイルが熊本に広がることを願ってやみません。

【メモ】
BESSの家

 ログハウスを中心に自然木を使った個性派住宅を企画・製造・販売するアールシーコア(本社・東京都)のブランドで7シリーズを展開。同社は、独自の地区販社制度により全国展開しており、東山システックとは昨年、相互補完ができるパートナーとして熊本特約店契約を結んだ。ログハウスの国内シェアは断トツという。
2012.11.08掲載

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