エコロジー建築混構造体
土台の革命「エコ・ウッド」
耐震・強度の規格をクリア 木造需要に一役


西日本鐵工(株) 藏原維範社長

西日本鐵工(株)・藏原維範社長 鋼材価格が急騰する中、材木を見直す機運が高まっている。木と鉄を融合させることにより、耐震・強度の規格をクリア。環境・健康に配慮した建物を築くことが出来る。この夢のような建築工法を考案したのは西日本鐵工梶i本社・熊本市、藏原維範社長)で、商標名はエコ・ウッド。現在、特許出願中だ。
 秘密は、鋼製束基礎を活用したユニークな基礎構造。この鉄骨束と木土台受け梁を一体化することで、強固な建物を構築できる。まさに土台の革命≠ニ銘打った工法は、木と鉄を融合させたエコロジー建築混構造体として姿を現した。
 鉄骨束の使用により、基礎を簡素化し、柱・束・杭の一体構造が地震時の揺れにも問題なく対応する。着工後、短期間で建方可能なので大幅な工期短縮につながる。
 用途は、住宅、集合住宅、工場、オフィスビル、学校、公共施設―などの各種建造物。防火指定地域では、不燃材認定の天然木等を使用することで、建築基準法が定める用途地域に適合する建物を造ることが出来るほか、上部構造に鉄骨と木を併用。1階から3階建までの性能をクリアでき、大部屋空間の確保にも充分対応することが用途を広げる。
 藏原社長は「耐震偽装問題以来、建物の強度には誰もが神経質になっている。だが、木材は強度もあり、耐久性にも優れていることは、太古から建築材料として使われいることで立証済み。木の温もりが健康に良いことも実験結果から判っている」と訴える。
 今後、森林組合などの外部団体と木材利用を促進する推進協議会を設立し、エコ・ウッドの普及を目指す藏原社長は木材需要も掘り起こす。「先ずは住宅などを手始めに評価を頂き、公的機関のお墨付きを貰えば、大規模店舗などに工法を適用できる」。大量な木材の利用が林業振興の起爆剤となることを誰よりも知っている。
2008.09.08掲載

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