国土交通省八代復興事務所
雪丸剛所長
先のその先を見据えながら
国土交通省八代復興事務所の3代目所長に、雪丸剛氏が就任した。「復興という特別なプロジェクトに従事していることを意識しながら、1日も早い復旧・復興を、関係者一丸となって目指す」と、力強く抱負を語る。「目に見える復興を目指したい」とも。令和2年7月豪雨から5年が経ち、直轄代行で復旧している球磨川の流失10橋と道路100`の進捗などを聞いた。
――仕事で心がけていることは
先のその先を見据えながら、広い視野で仕事を視ていくこと。課題に対しては、関係するみんなで議論しながら進めていきたい。誰かがではなく、みんなで議論しながら、いい方向に進めていくことが大切。苦労しながらも、協力しながらやり遂げた時の達成感を、事業に携わるすべての方に感じてもらいたいと思う。
――被災した球磨川の感想は
入省して最初の赴任地が川辺川ダム工事事務所だったので、当時人吉市内に住んでいた。そのため、当時の慣れ親しんだ街並みや飲食店などが被災している状況を見たときは、その変わり果てた様子に衝撃を受けた。復旧・復興が少しずつ進んでいるが、まだまだだと思うので、我々の事業も含め、1日も早い復旧・復興を心から願っている。
――道路・橋梁の状況は
道路は、2021年7月に国道219号の人吉側約11`を一般開放し、今年度中には八代側の約9`を一般開放する予定だ。工事は道路の嵩上げが主で、事業にあたっては片側交互通行や迂回路を活用した全面通行止め、JR肥薩線軌道敷の工事用道路としての活用など、工夫を凝らし、地域の皆様の協力を得ながら進めている。
橋梁は、流失10橋のうち、西瀬橋と沖鶴橋が完成。残り8橋も全て上部工工事に着手している。このうち坂本橋、松本橋、天狗橋については今年度中の開通を予定している。大瀬橋については橋桁の架設が完了しており、相良橋と鎌瀬橋は現在上部工を架設中。
残りの深水橋と神瀬橋は、上部工の架設に向けて準備中の段階だ。22年の台風14号で被災した球磨大橋については、3基ある橋脚を施工中で、上部工も今年度中には発注する予定。
――建設業者、コンサル業者へのメッセージを
事業進捗を見据えた工程管理や厳しい現場条件のなかで、設計や工事を進めていただいていることに、まずは感謝したい。一緒に事業を進めていくパートナーとして、お互いの信頼関係が最も大切だと思っている。しっかりと意見を交わしながら、同じ気持ちで目標に向かっていけるよう取り組んでいきたい。担い手確保の観点でも、魅力ある特殊な工事等があるので、フィールドの有効活用などにも協力していきたい。
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【略歴】雪丸剛(ゆきまる・ごう)。鹿児島工業高等専門学校土木工学科卒業後、1994(平成6)年に建設省入省。福岡国道事務所建設監督官、長崎河川国道事務所調査第二課長、九州地方整備局道路部道路工事課課長補佐、国土交通省国土政策局広域地方政策課専門調査官など歴任、4月から現職。鹿児島県出身。51歳。 |