熊本県建設業協会青年部
会長 末吉大吉氏
若手入職者の間口広げる
5月末に開催された熊本県建設業協会青年部の通常総会で、新会長に選ばれた末吉大吉氏(興亜建設工業)。年々深刻さを増す担い手不足に対して「これをやれば大丈夫といった魔法の杖はない」と話し、「業界のイメージアップ、自己啓発、会員間の連携、社会貢献活動など全てが繋がっており、一つも欠かせない。全方位、同時並行で取り組んでいかなければ」と力を込める。
――就任の抱負を
時間外労働の上限規制、物価高によるコストの上昇、それに伴う利益の圧迫など様々な問題を抱えている中、全ての根幹は「人手・担い手不足」にあると認識している。人がいなければ会社は成り立たず、課題も何も生まれない。若手の入職促進を一丁目一番地の課題に置き、その解消に向けて部員一丸となって取り組んでいく。
――担い手確保に向けた取り組みは
現在は工業高校向けの事業が中心となっているが、今後は更に間口を広げ、建設業に興味を持つ人の母数を増やしていく取り組みも必要だ。そのためにも、職業に興味を持ち始める小中学生や、進路選択の意思決定に一定の影響力を持つ親御さんへのアプローチを強化していかなければならない。
3月にあった熊本駅前フェスタでは、熊本県つくる部と連帯して「子ども向け重機試乗体験会」を開催した。小さいお子さんから親御さんまで多くの方に楽しんでいただき、一定の手応えを感じることができた。一般の方を対象とし、ある程度集客が見込めるようなイベントへの出展も積極的に検討していく。
――新たに「ミライ創成委員会」が設置されました
常設していたつくる部委員会と広報委員会を統合したことで、親和性の高い「事業」と「広報」が一体となり、よりスムーズに、より幅広く動ける体制を構築した。両委員会がこれまで残してきた実績、培ってきた経験、築き上げてきた人間関係を生かしながら、県つくる部とのタイアップ事業をはじめ、新しい取り組みも展開していく。今期のスローガンに掲げた温故知新≠体現するような委員会としていきたい。
――持続可能な青年部を目指すには
青年部活動の中には、自分自身の成長や社業の発展に繋がる宝物がたくさん散りばめられており、その宝物を掴むきっかけを増やしていくことが私たち執行部の使命だ。ぜひ部員の皆さんには、何か掴んで帰るぞという気持ちで事業に参加してもらいたい。一人ひとりの会員が成長し、各会社が発展していくことで、私たち青年部会員企業はもとより、県内建設業界全体の素晴らしい未来に繋がっていくだろう。 |