熊本県天草地区建設業協会
理事長 川上英俊氏
“ひらかれた協会”目指す


  熊本県天草地区建設業協会の新理事長に川上英俊氏(大昌建設)が就任した。県内でも特に人口減少率が高い天草地区は、高齢化や担い手確保への対応が待ったなしに迫っている。ウィズコロナ時代を迎え、どのような協会運営を目指すのか話を聞いた。



――就任にあたっての抱負を
 業界に入って40年が過ぎ、直近の5年間は副理事長を務めさせて頂いた。今後は会員の皆様の窓口となり、ウィズコロナの協会運営へ、これまで培ってきた知識と経験を生かしていきたい。
 私達の活動は、地域社会の発展だけでなく、街づくり・夢づくりに繋がっていく。新たな建設需要への対応と社会的責任を果たせるよう、魅力ある組織づくりに取り組んでいく。

――天草地域が抱える課題と打開策は
 天草地域だけでなく、業界全体の喫緊の課題として、人材の高齢化に伴う担い手の確保・育成が急務だ。当協会でも、工業高校生向けのインターンシップを通して業界への入職促進に努めているが、地元に残る若者は少ない。
 これからは工業高校だけでなく、普通高校にも積極的な働きかけを行っていく必要があるだろう。地元建設業に魅力を感じてもらえるように、あらゆる選択肢を排除せず、検討を続けていく。
 
――行政に要望することは
 全国的なインフレの影響で、建設資材の高騰に歯止めが利かず、労務単価も上がり続けている。企業が自社でカバーできる範囲は優に超えており、経営を圧迫しているのが現状だ。
 行政側からは単価スライド、単品スライドで対応していくとの返答を頂いているが、提出書類の煩雑さ・膨大さによって、受注業者は半ば諦めている。書類簡素化やスピード感のある価格反映など、引き続き声を大にして訴えていきたい。

――会員へメッセージを
 資材価格高騰や労務費の値上げに加え、線状降水帯による大規模水害など、対応していくべき課題は山積みだ。会員一丸となって取り組んでいくためにも、各委員会活動を活性化し、各々の交流を深めてもらいたい。
 厳しい情勢のなかでの協会運営となるが、会員一人ひとりの話を聴き、声を拾い上げながら“ひらかれた協会”を目指していく。
2022.7.1掲載

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