国土交通省川辺川ダム砂防事務所
根本 深所長
地域に根差した事務所を目指す

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国土交通省川辺川ダム砂防事務所の所長に7月、根本深氏が就任した。地域の安全・安心を確保するため事業を着実に進めるとともに、災害発生時には地域の自治体を全力でサポートし「この場所に、国土交通省の出先機関があって良かったと言って頂けるような、地域に根差した事務所づくりを目指していきたい」と抱負を語る。


――川辺川流域は急峻な地形が多く、たびたび土砂災害に見舞われています

 川辺川流域では直轄砂防事業により、砂防堰堤等の整備を進め、土砂流出の抑制や土石流対策等を行い、地域の安全確保に努めてきた。今後も、地元や関係者の協力を得ながら施設整備を着実に進めていく。
 また、ソフト対策にも力を入れている。住民の避難や災害発生時の対処の観点から、関係機関との連携を強化するとともに、地元の小中学校や高校で土砂災害に関する出前講座を実施している。「危険を察知したら逃げる」といった命を守るための行動を呼びかけ、子どもたちの防災意識向上から、地域全体の防災力向上に繋げていきたい。

――ダム問題に翻弄された五木村への支援も重要です
 五木村には過去、事業を進める過程で、大きな負担をおかけし、また、多大なご協力を頂いてきた。過去の経緯を十分に踏まえ、村の現状を見据えた上で、村の生活再建対策を国としてもしっかりと支援していきたい。

――地元業者への期待やメッセージをお願いします
 川辺川流域の厳しい現場条件の中で社会資本整備を行うためには、地域のことを知り尽くした建設業やコンサルタントの方々の力がなければ、事業の推進は難しい。また、災害発生時の初動対応にしても、地元建設業の存在が必要不可欠である。
 地域の安全・安心を支えるパートナーとして、しっかりと意見交換をしながら事業を進めていきたいと考えており、今後ともご協力をお願いしたい。

――人吉・球磨や八代地域の印象はいかがですか
 東京出身で、今回が初めての九州勤務となるので、見る物すべてが新鮮に感じる。自然にしても文化にしても魅力的な物が多く、色々と見て回るのが楽しみ。観光列車も充実しており、久しぶりに蒸気機関車を見た時は心が躍った。
 事務所勤務は5年ぶりにつき、まずは現場感覚を取り戻すため、現地をよく見て、いろんな人の話を聞き、しっかりと地域を知ることから始めたい。地域の一員として、この地域の安全・安心の向上に少しでも貢献できればと考えている。
2017.10.9掲載

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