熊本県建設業協会青年部
緒方 公一会長
あらゆる災害備え日々研鑽

写真

 熊本県建設業協会青年部の平成28年度通常総会で、新会長に選ばれた緒方公一氏(緒方建設社長)は、今年度のスローガンとして「先人の志を引き継ぎ、時代に即した強靱な建設業への進化!〜命を守る国づくりのために〜」を掲げた。24年という青年部の歴史を承継し、次世代を担う若きリーダーに、抱負や今後の課題などを聞いた。





――スローガンに込めた思いとは
 建設産業は、地域社会の生活基盤、経済基盤を支えている。平時においては、社会インフラを安定して供給することで、地域の生活やあらゆる産業の生産を安定させ、有事においては行政と連携して迅速な復旧対応を行う。
 我々は、社会基盤を安定して供給する責務があると同時に、あらゆる災害に備えて日々研鑽を積まなければならない。その思いを「命を守る国づくり」という言葉に込めさせて頂いた。青年部が発足して24年間、様々な事業と交流を通じて先輩達が築いてきた志と経験を引き継いで、今の時代に何が本当に必要か、地域社会から求められていることは何かを議論し、積極的に事業を実行したい。

――取り組むべき課題について
 従来からの課題として人≠ニ安全≠ェある。技能労働者約340万人のうち、約110万人が高齢化により10年間で離職すると予想される。また、建設現場は全産業と比べて、2倍の死傷事故率(年間労働者の約0・5%)となり、多くの労働災害が発生している。
 これらの課題に加え、熊本地震という未曽有の大災害が発生し、6月の豪雨では被害地域が拡大している。早期の復旧・復興のために、会員各企業が持てる供給能力を最大限に発揮し、全会員が一致協力して取り組む必要がある。
 現在、熊本県建設業協会が、過去の大災害から学び、熊本の復興に即した手法を検討している。我々青年部も全国にあるネットワークをフルに活用し、顕在化する問題点と今後予測される問題点について、半歩先でも先手が打てるようにしたい。

――今年度の事業計画は
 今年2月に九州建設青年会議と九州地方整備局が「アイ・コンストラクション」の3本柱の一つとなるICT関連で意見交換した。ICTによって建設現場の生産システム全体が向上し、新たな建設産業が実現できると考えている。生産性向上や現場改善の機会と捉え、しっかりと取り組みたい。
 青年部では、事業や交流を通じて様々な機会を会員に提供していきたい。積極的に参加して頂き、学びを通して成長していくことで、この国の安全・安心を守ることにも繋がるのではないだろうか。
2016.6.30掲載

戻る

  All right reserved for west japan construction news Co.,Ltd    renewed on 2004/4/8 Y.アクセス昨日 T.アクセス本日