「廃棄物のリサイクルターミナルに」
(株)八木運送 取締役管理部長 八木 武氏


八木武氏

 熊本県内で初の建設混合廃棄物中間処理施設「植木グリーンプラント」が完成し、稼働を始めた。同プラントの建設計画を進めてきた株ェ木運送の八木武取締役管理部長に、施設の建設に至った経緯や今後の事業展開などを聞いた。


―これまでの産業廃棄物処分業としての取り組みは
 昭和34年の創業以来、産業廃棄物の資材収集・運搬、埋立処分を主に取り組んでいる。これまでに嘉島産業廃棄物処理場、北部産業廃棄物処理場、植木産業廃棄物処理場の埋立場、益城リサイクル工場―の4施設を建設し事業を展開してきた。

―リサイクル施設を建設された経緯は
 処分からリサイクルへと廃棄物の流れを変えたかったことが最大の理由。近年、ゼロエミッション化を進めている会社も増えてきており、それらのお手伝いができればと考えている。ビルや住宅などの新築工事現場からは小ロットで多品種の廃棄物が出るため、現場で分別するのも大変だ。また、手狭な市街地の建築現場においては、分別スペースを確保することも難しい。これらを解消するため、混合廃棄物を専用コンテナで植木グリーンプラントへ運びリサイクル処理する。

―受け入れ品目および施設の特徴は何か
 廃プラスチック・がれき類、木・紙・金属・繊維・ガラス・コンクリート・陶磁器・ゴムくず、廃油、廃バッテリーなど、一日あたり4t車で50台分の処理が可能だ。分別には、磁力機械選別、風力機械選別を導入し、選別能力と分別精度を向上させている。

―リサイクルされるまでの工程は
 現場から出る多品種の混合廃棄物を専用コンテナで植木グリーンプラントへ運ぶ。工場では8種類に分別・保管し、再資源化の可能なものはリサイクル先の要望にあわせて破砕、もしくはプレス加工を行いリサイクル先へと輸送する。リサイクルが出来ない廃棄物は、隣接する植木廃棄物処理場で埋立処理する。80%以上のリサイクル率達成が目標で、この施設を「廃棄物のリサイクルターミナル」と位置付けている。

―施設の説明会を開かれると
 9月15日に施設見学会を実施する。参加費は無料で約40人程度の参加者を予定。会社の方針や考え方、運搬から輸送までの流れを説明し、このプラントのほか植木安定型処分場、新処理場予定地なども見学してもらう。積極的に情報公開をする事で、お客様との信頼関係を築いていきたい。これまでお付き合いの無かった業者の方にも気軽に参加して欲しい。

―今後の事業展開は
 10年先のことはわからないが、廃棄物のリサイクルにおいて少なくとも現時点での最善策だと確信している。まだまだ手探りの状況ではあるが、2カ年程度かけてこの1号施設のノウハウを構築。顧客のニーズに応えるためにも市内近郊に2号、3号施設をつくっていきたい。
2005.08.11掲載

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