国土交通省熊本港湾・空港整備事務所所長に就任した
宮ア秀秋氏
設計・施工業者との連携不可欠



 熊本での勤務は初めて。一般的に利用者以外の関心が薄いとされる港湾事業について「県内各地の方々が関心を寄せている」と驚く。
 その関心の高さの要因の一つに八代市のクルーズ船の寄港を挙げる。昨年1隻に対して、今年は10万d超クラスが既に3隻寄港し、今後7隻が寄港予定だ。このうち、7月23日には世界第2位の規模(16万8000d)を誇るクァンタム・オブ・ザ・シーズが入港し話題をさらった。
 八代港は本来、物流を取り扱う工業港だったが、昨年末に運行会社からの打診により、今年6月までにクルーズ船の受け入れ環境を整備した。一度の寄港で何千人もの観光客が訪れるため、地域経済への波及効果も大きく「既存施設を有効活用した早期ストック効果は地元から非常に喜ばれている」と話す。来年度は30隻もの寄港要望があり、「今後、貨物船とのバッティングが生じないよう地元と一体となってハード・ソフト面の課題を解決したい」と意気込む。
 広島港湾・空港整備事務所の副長時代に携わった広島港海岸整備は印象に残る仕事の一つ。東日本大震災の直後で、住民説明会では、工法や構造など積極的な意見が寄せられた。職員や設計・施工業者のモチベーションも高く、一丸となって知恵を絞り合い、実のある経験となった。「設計・施工業者との連携は不可欠だ」とこの時改めて実感したという。
 7月の着任後、海フェスタくまもと≠フイベントなどでゆっくりと休日を過ごせていない状態。「趣味のドライブで阿蘇や天草などの観光地を訪れ、熊本の良さを沢山の人にPRしたい」と話す。昭和33年生まれ、57歳。大分県出身。
2015.8.3掲載

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