平成26年秋の褒章で黄綬褒章を受章した
(株)西山塗装会長 西山登司氏
天皇陛下に拝謁、感激の極み



昨年11月に国土交通省で褒章の伝達を受けた後、皇居へ参内し天皇陛下に拝謁した。「身が引き締まり、感激の極みだった。終生忘れることのできない喜び」と今でも、その瞬間が鮮明によみがえる。「この栄誉も業界をはじめ関係者の方々のおかげ」と感謝の言葉を繰り返す。
 昭和40年に父親が経営する会社に就職、以来卓抜した技能、真心からの施工≠モットーに、事業の発展に尽くしてきた。数多く手掛けた仕事の中でも、特に熊本城天守閣修復工事(平成5年)が印象深い。県のシンボルで、絶対に失敗は許されないとの重圧が伸し掛かった。「一世一代の仕事で、あれほど神経を使った現場はない。今でも年に2、3回は塗装状態を確認に行く」。
 業界団体でも、熊本県塗装防水仕上業協同組合の副理事長を18年間、日本塗装工業会の熊本県支部長を7年間それぞれ務め、組織の強化や発展、社会的地位の向上などに手腕を発揮した。副理事長時代は、組合員の悲願であった塗装会館の整備に向け物件探しや調整に奔走、借入金なしでの取得に漕ぎ着けた。支部長時代は、熊本で実施していたボランティア活動「落書き消し隊」の取り組みを本部に紹介、「落書きなくし隊」と名称を変え、全国に広まっていった。
 「塗装業界は団結力があり、若い世代も育ってきた。これからも先を見据えた営業戦略や技術の習得に力を注いでほしい」。現在は、会社の代表権を従業員に譲り、第一線を退いた立場となったが、豊富な経験と公正な判断力を兼ね備えた業界のご意見番≠ニしての活躍がまだまだ期待される。熊本市在住の68歳。
2015.2.12掲載

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