国土交通省川辺川ダム砂防事務所長
高畑栄治氏
パートナーとしての協力関係を



 「地域の安全安心を実現するため、建設業者の方とは良きパートナーとして互いに協力できるような関係を構築したい」と柔らかな物腰で語る。 
 学生時代、福岡市の人工島アイランドシティや明石海峡大橋など大型プロジェクトの建設現場を見学。高度な技術力に感銘を受けるとともに「ものづくりを通して人々に喜んでもらえる仕事に就きたい」との思いが強くなり入省した。その後、岐阜を皮切りに、静岡、本省、島根、広島、再び本省と勤務。道路関係四公団の民営化や福島第一原発事故による河川区域内の放射性物質の除染に関する対応などにも携わった。
 仕事をする上で心に刻んでいるのが、以前、上司が野球に例えて口にした言葉。「名野手はファインプレーをしない」。試合状況や打者の癖などを分析し、あらかじめ守備位置を移動すればアウトにできる確率が高くなる。「地味でも淡々と仕事をこなすには、下準備が重要だと教えてもらった」と振り返る。
 着任早々、管内で発生した鳥インフルエンザ。対応にあたっては地元建設業者の協力も求めた。「災害時の対応などを考えると、現場を熟知し機動性に優れた業者の存在は欠かすことが出来ない」とし、「今後とも地元の方とのコミュニケーションを高め、より一層信頼される企業や人であってほしい」と期待を寄せる。五木村の生活再建については、「これまでの経緯を踏まえた上で、今の状況で何ができ、何が必要なのかを村民の方とともに考えていきたい」とバックアップの姿勢を強調する。
 体を動かすのが大好きというが「ここ数年、運動不足が続いた」と苦笑い。まずは基礎体力を取り戻すべく、歩くことを心掛けている。3人の子供たちと川や山に出掛け、豊かな自然環境を満喫する楽しみも増えた。
 福岡市出身。九州大学大学院工学研究科卒。昭和51年生まれの38歳。人吉市で家族5人暮らし。
2014.8.7掲載

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