国土交通省八代河川国道事務所長
 堂薗俊多氏
『八代版三方良し』でスピーディーな事業展開


写真 九州出身だが九州勤務は今回が初めて。所管する球磨川は小学生時代を過ごした思い出深い場所だ。「真っ黒になるまで川で過ごした経験が無かったら、今の仕事は選んでなかった」。関東の江戸川、中川、綾瀬川、広島の太田川の河川整備に携わり、前任地の岐阜では長良川など木曽三川流域のプロジェクトに挑んだ。
 「球磨川には御恩返しをする立場。河川整備計画の策定が急務だが、専門家や住民の意見をよく聞き、治水と合わせて環境や景観面にも工夫を凝らして整備したい。道路は若い頃、現場監督の見習いと積算業務に従事して以来。ひときわ沿線の期待が大きい南九州西回り自動車道は、お約束した暫定供用の年を守るべく着実な事業執行に努める」。また、『八代版三方良し』の取り組みにより、受・発注者の責任者らが一堂に会して意志決定をすることで、手戻りがなくスピーディで三者(受・発注者プラス住民)に良い事業展開を目指す。
 二度の海外・国際関係の業務にも携わり貴重な経験をした。フィリピンでは、現地職員にボルルームダンスを習う中で次第にうち解けた。住民らのインフラ整備に対する熱烈な要望と、その期待を一身に受け奮起した体験は、人を喜ばすために土木の道に進んだ原点に返るカンフル剤になった。
 ロシアの秘密軍事研究都市を回って、原水爆の研究技術を平和利用に転換し、核の拡散を防止する日・米・EUの合同ミッションにも従事。言葉も文化も違う異国の科学者らと粘り強く協議し、「日本人が一番フェア」との言葉をもらったことが印象深いという。
 休日は読書か、小学生の4人娘らと山・川・海の生き物採取を楽しんでいる。「ゆかりの球磨川で再体験する喜びがある」と語る。
 昭和42年生まれ。八代市の官舎に家族6人で暮らす。
2012.06.11掲載

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