春の叙勲で旭日双光章を受章した
(株)宮川建設会長 宮川政藏氏
「しっかりと実行予算を組むことが大事」


 建設業界への多大な功績が称えられ受賞した建設大臣表彰から丸10年。その活躍は衰えることを知らず、ただひたすらに業界発展に寄与してきた。自社では昨年、社長の座を譲り、会長として後進の行く末を見守っている。「若い者に育ってもらいたい」との想いが募った決断だった。
 昭和63年から建設業協会理事を10数年務めた。その間、八代支部長として2期、4年。ちょうどその頃にあたる平成11年に、氷川流域が台風で災害に見舞われた。ボランティアによる復旧作業も難を極めたが、支部長として陣頭に立って指揮し、被災地のライフラインを確保した。
 「当時の振興局長から『被災者の気持ちになって事にあたってくれ』との言葉で、我々協会員が一致団結したことの成果。機動力のある我々建設業がうまく連係できた。会員の奉仕の精神には今でも感謝している」。こうした活動が評価され、今では防災協定という流れを確立している。
 厳しい業界の現状には『管理』の重要性をアドバイスする。「昔は管理の重要性はさほどなかった。今みたいに少ない工事量で利益を出すためには、一つの工事の中でしっかりと実行予算を組むことが大事」と部材の調達から労務費まで徹底して、社長自らが取り仕切る経営手法を訴える。
 娘さんは、あの人気女優夏川結衣=B先日も受章式で上京したおり、家族だんらんで過ごしたという。「みんなから『映画やドラマであれだけ活躍できるようになるには相当お金がかかっただろう』とよく言われるが、娘が全て自分でやったこと」。人を育てる≠アとに関しては、父親としても一級品だ。
 八代市平山新町の自宅に妻と二人暮らし。70歳。
2010.5.17掲載

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