国土交通省八代河川国道事務所長に就任した
  笠井 雅広氏
「地域が良くなるための対話に努力」


 「一日も早く自分自身が熊本の人間になって、地域の皆さんと信頼関係を築きたい」。九州・熊本は初めての赴任。地元の歴史、文化にじかに触れることを心がけ、その上でやるべき事を弁(わきま)える。
 平成8年に入省し、道路関係の仕事に就くのは2回目。大阪国道事務所時代には、道路供用が排気ガス等による公害を招き、裁判となった地域で、原告側、地域住民との調整役を任された。既に和解が成立した後だったが、公共事業の難しさを感じた。
 「地域全体が良くなるためには住民の理解を頂くことが大切。社会の様々な人たちと対話し、ちゃんと真摯に耳を傾けていかなければならない。そうゆう努力を事務所のスタッフたちとやっていきたい」。地域に何が必要かを訊くことで、バランスのとれた事業運営を目指す。
 河川関係では、防災への取り組みが長かった。近年、課題となっている都市型水害のゲリラ豪雨に対応した事業には携わってきたばかり。「ピンポイントでの監視を強化するためには、高解像度のレーダーを全国に配置すること」。この対応策は20年度補正予算で認められた。
 熊本の印象を「人が温かい」と表現する。4月1日に八代に着いて3日間はホテル暮らしだったが「寂しいだろうと、事務所のみんなが早速、歓迎会をセットしてくれた」。長野県出身で、小さい頃からスキーと釣りに親しんだ。「熊本は海も川も豊か。これからが楽しみ」。自然を愛する人間にとって、この地は天国かもしれない。
 昭和45年生まれ。東京に妻子5人を残し、単身で八代市の官舎で暮らす。
2009.04.27掲載

戻る

  All right reserved for west japan construction news Co.,Ltd    renewed on 2004/4/8 Y.アクセス昨日 T.アクセス本日