八代設計監理協会の会長に就任した
一級建築士事務所黄木設計室  代表 黄木 実氏
地元設計者の取組み市民にアピール


黄木 実氏 「八代の家造りは八代の業者でやるのが理想的。市民と接する機会を一つひとつ積み重ねることで、独自のPR活動に取り組んでいきたい」。このほど開かれた総会で新会長に就任。PR不足を反省しながらも、地場業者として地元に貢献するための手法を模索する。
 八代市で設計事務所として独立したのが22年前。それまで東京の事務所で学校建築をメインとした設計に携わってきた。今は官公庁の仕事をしながらも、住宅をメインとした設計を手がけている。それだけに八代の風土にマッチした家造りにはこだわりを持つ。
 在来工法による手作りの家がその欲求を満たしている。「自然の風を通しながら、ランニングコストを考えて、機能、デザインなど生活する人の視点に立つ」。このため最低でも基本設計に半年を費やす。「お客様の建てて良かった≠ニいう喜びがあるからやっていける」。
 施工中は週1回の工程会議は欠かさない。施主、施工者、設備業者を交え、課題を真剣に話し合う。現場加工品という特殊な製品だけに、互いに納得しながら仕上げていくことを大切にしている。「金銭トラブルがあると後味が悪いので」と、プロ意識を持って家造りをプロデュースするという。
 「我々地元の設計事務所が一生懸命八代の家造りに取り組んでいることを市民へ如何にしてアピールしていくかが課題。建築相談やボランティア活動などこまめな活動をとおして訴えていく」。ハウスメーカーに押されっぱなしの現状を客観視しながら、地産地消≠目指す協会の位置づけを見据えている。
 絵が好きで裸婦像のパステル画に夢中になったことも。その時会得したクロッキー(速写)は、今も建物のスケッチに役立っている。週1回は協会員が集まるソフトバレーに参加する。「いつも流す冷や汗や脂汗と違って健康的な汗を流せる」。笑いを絶やさない仲間との交流が活力の源だ。
 昭和31年生まれ。52歳。八代市の自宅に妻と二人暮らし。 
2008.5.26掲載

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