平成19年建設事業関係功労国土交通大臣表彰を受賞した
九機工業(株)代表取締役 梨子木和秀氏
「建設業のイメージ一新に尽力」



梨子木和秀氏 「みんなを代表して私が頂いたようなもの。とても感謝している」。長年に亘り熊本県建設業協会の発展に尽力、その成果が高く評価され国土交通大臣表彰を受賞した。
 幼少の頃から父親の仕事を見て男らしいと感じ、大学卒業と同時にこの業界へ。それまでも、春休みなどには実家のバイトに励んでいた。「学生紛争の頃は1年間大学が閉鎖になり実家で毎日、働いた。建機の運転もその頃憶えた」と、当時を懐かしむ。
 印象に残る現場がある。通称・帯山女子大通りの舗装工事。まだ正社員でない頃、利益を上げようと厚みをギリギリに抑え、計測も独りでやってのけた。ところが検査に通らずやり直しになり、逆にコスト高になってしまった。
 「舗装工事は簡単。人にやれて自分にできないことはないという甘い気持ちがミスにつながった。」責任者になって始めて仕事の難しさ、厳しさを痛感し、この経験は今も役立っているという。
 協会では、広報特別委員会を平成2年に発足させ3期6年間務めた。建設会館新築の時、現場は危険で汚い所だというイメージを一新させるため、囲いをギャラリーにして高校生の絵画コンクールを開いた。また現場の一角には日本庭園も作った。「通行人が小走りに逃げるのではなく、そこに立ち止まる様な空間に変えたかった」と、当時の心境を話す。
 このほか、労働時間短縮が叫ばれていた時代に、土、日曜日を休日と分かるように赤色にした協会オリジナル時短カレンダーを作成し、時短活動を浸透させた。さらに建設業がb3Kaといわれ始めた頃には、雇用改善促進大会の会場で作業服のファッションショーを開催するなど、常に新しいアイデアを生み出した。
 今、建設業界は難しい時代に来ている。しかし、次代の経営者には「チャンスは必ずある。それを見つけて、邁進してもらいたい」とエールを送る。
趣味は旅行。熊本市で妻と次男の3人暮らし。58歳。
2007.8.9掲載

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