国土交通省八代河川国道事務所長に就任した 藤巻 浩之氏
「他社に負けない技術力≠ヘ企業の強み」


吉永一郎氏 この春、国土交通省八代河川国道事務所長に就任。「熊本への赴任は2度目だが、合併で市町村名が変わっていて、浦島太郎の心境です」と目を丸くする。「八代・球磨・芦北地域は、山と海、それを繋ぐ球磨川など自然が豊かだというイメージ」と優しい口調に親近感が湧く。
 平成8年から1年半赴任した旧熊本工事事務所(現在の熊本河川国道事務所)では、白川河川改修事業を担当。河川法大改正を控え、テストケースのような形で、情報公開や住民説明会を取り入れた河川整備計画の策定に取り組んだ。数百世帯を超える住民が工事の影響を受けるため、工区ごとの説明会を幾度も重ね、計画を理解してもらいはじめた頃、異動で熊本を離れた。「先日、現地を訪れたが、堤防や水門など整備が進み以前とは様子が変わっていた」。その光景に「自分のやってきたことが実を結んでいて嬉しかった」と当時を懐かしむ。
 今年度の重点事業は、河川事業では引き続き、球磨川中流部の宅地嵩上げ対策や下流部の深掘れ対策などに取り組む。また、南九州西回り自動車道・日奈久芦北道路整備では、新佐敷トンネルやその他高架橋などの工事を進め、平成20年度末までに芦北インターまでの開通を目指す。「地元の要望を聞きながら着実に整備を進めていきたい」と新天地での抱負を語る。
 国土交通省でも企業の技術力を求める一般競争や工事希望型、総合評価方式での入札が主流となってきた。「中小企業でも、この分野だけは他社に負けないという技術を身につけ、新しい発想や提案をしてほしい」。企業が生き残っていくうえで強みとなるはずだと強調する。
 自身の経験から辛い時こそ明るく朗らかに≠モットーに、人との繋がりを大事にし、コミュニケーションは怠らない。少年サッカーのコーチの経験を持ち、趣味は体を動かすこと。
 神奈川県生まれ。40才。
2006.06.05掲載

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