熊本県土木部長に就任した 渡邊 俊二氏
「緊張感をもって山積する課題に対応」


吉永一郎氏 厳しい財政状況のなか、土木部のトップに就任した。「必要な基盤整備は行う。ほかの事業も重点化を図り、整備効果が早く表れるよう取り組みたい」。山積する課題に、緊張感を持ってぶつかりたいと、新しい指揮官は約束する。
 特に重要な課題として、5年後に迫った九州新幹線開業に伴う熊本駅と新玉名駅周辺のまちづくりを上げる。「新幹線建設に支障がないよう、用地買収には全力で臨む」「開業効果を発揮するには、新駅周辺の整備と都市圏交通の円滑化は欠かせない」「主要観光拠点へアクセスする道路網の整備も重要」と語気を強める。いずれも、目標をきっちり定めて進める構えだ。
 道路建設課の企画係長時代、第11次道路整備5カ年計画の策定に携わった。当時の熊本の道路網は横軸が弱く、熊本天草、熊本阿蘇、南関IC長洲荒尾―の3つの幹線道路整備に乗り出す。さらに、地域高規格道路の計画や、国体道路の整備などにも着手。これが今の道路整備の基本となった。「自分たちの計画が実を結び、実際にできあがっていく様子をみると感慨深い」。満足できた仕事に顔がほころぶ。
 県内の建設業界には「CALS/ECの対応をお願いしたい」と強調。特に電子納品は、20年度の本格運用をひかえ、個人企業や小規模の企業が対応できるのか不安視する声を耳にするという。土木技術管理室長として、これまで準備を進めてきただけに、気にかかる様子だ。「導入まで十二分に協議し、使いやすい仕組みを構築したい」。
 「技術屋に必要なのはコミュニケーション。若い人たちは先輩とのつながりをしっかりもって、さらにそれを後輩へ伝えていくよう努力して欲しい」。自身、若い頃に先輩から厳しく指導を受けたことが、現在の礎となっているそうだ。その先輩とは、今でも付き合いがある。パソコンの普及などで対話が減っている今だからこそ、大切にして欲しいと願う。
 趣味は散歩。仕事を終えて、愛犬のラブラドールと自宅付近を歩くのを楽しむ。それも、部長就任以降は休みの日だけになった。
 城南町に妻、子ども2人、母親との5人暮らし。 
2006.06.01掲載

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