信頼される宮大工目指す〜平成16年10月28日新聞掲載
「夢は大きく、妥協はしない」
 「宮大工への道はつらいが、妥協はしない」。これが私のモットーです。北国青森県から見知らぬ土地へ来て約半年、"宮大工"という大きな目標に向かって日々頑張っています。
 伝統建築は、現代建築にないおもしろさがあります。例えば釘を使わずに継手や仕口等によって建物を建造していくこと。返して言えば、ここが伝統建築の難しさでもあるのですが。
 実のところ青森の高校時代、私は宮大工を具体的に知りませんでした。インターネットで専攻科を知り、宮大工に興味を惹かれたのがきっかけです。
 これまでに、専攻科の実習では、茶室や数寄屋造りを経験しました。触れて覚える方針は、「百聞は一見にしかず」というような教育です。
 先日、前期課程の節目となる試験がありました。継手等の課題に取り組んだのですが、成績はよかった方だと思います(笑)。
 将来は信頼される社寺建築の職人を目指しています。更に大きな夢を言えば大規模な寺院等も手掛けてみたいですね。
【土屋観音堂の修復作業】
茅負いの部材を製作。部材が腐朽しているため、同材が使えず、別の部材で全く同じに再生している。


野地板張り作業のようす


当初の修復計画にはなかったが、地域住民から依頼を受け、床張りの追加工事を行った。


完成後の土屋観音堂。およそ7カ月かけ修復した
「学んだことをすぐに応用」
  入学のきっかけは、偶然目にした伝統建築専攻科の新聞記事。当時、宮大工への進路を考えていた私は、「これだ!」と思いました。
 出身は福岡県北九州市で、今はこちらで下宿しています。福岡の高校では、主に鉄骨・鉄筋をメインに勉強する建築科に在籍していましたが、専攻科では、ほとんどが木造の知識を必要とするため、現在、猛勉強中です。
 伝統建築のおもしろさは奥が深いこと。ここは、勉強したことが、すぐに実習で応用できるところに魅力を感じます。
 卒業後は、地元の福岡、もしくは、伝統建築の本場である京都、奈良での社寺建築の修行を希望しています。極めるには、何年かかるか分かりませんが、"立派な信頼される宮大工"という夢を実現させたいです。
 専攻科は、伝統建築を真剣に勉強したい人には、とても良い環境です。先生方も頼れる方ばかりで、工務店ではなかなか教えてもらえない知識を幅広く学ぶことが出来ます。宮大工を目指す皆さん、入学を是非ともお勧めします。でも、宮大工の道は、それ相当の覚悟は必要ですよ。

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