県発注工事約3000件から26件選定 平成25年8月1日〜10月22日新聞掲載
 熊本県は7月26日、平成25年度「熊本県優良工事等表彰者」を発表した。県が発注した24年度完成工事を対象に審査したもので、26件を優良工事として決定し施工業者20社と現場代理人10人、主任技術者9人、現場代理人兼主任技術者15人を表彰した。施工者の技術力を積極的に評価し、他の模範となる特に優良な工事を施工した者を表彰することで、技術と施工意欲の更なる向上を図るとともに、当該施工者の社会的評価を高め、建設産業の振興に繋げる狙い。18年度からはじめ、24年度までに139件を表彰。今回が8回目となる。


 選考の対象は、県内業者(JVを除く)が施工した請負金額250万円超、工事成績評定点80点以上(工事特性、創意工夫、法令遵守等を除く各細目別評定点がすべてb評価の評定点以上)の県発注工事。ただし、施工業者が前年度と前々年度に完成した県発注工事で、評定点65点未満の工事があった場合や、監督処分・指名停止措置を受けた場合、事故報告があった場合などは除く。
 24年度に完成した請負金額250万円を超える県発注工事は約3000件。このうち、工事成績評定点80点以上が約500件あり、細目別評定点b以上など対象となる151件について内容を審査した。
 表彰者の部門ごとの内訳は、農林水産部門7件、土木部門19件の2部門計26件。発注機関別では、鹿本地域振興局と天草地域振興局がそれぞれ6件と最も多く、次いで菊池地域振興局3件、阿蘇地域振興局と八代地域振興局2件。
 表彰された施工業者のうち、10社4人は複数回目の受賞。開成工業とハタノが4回目で最多となり、本山建設と坂田建設が3回目、丸成産業、むつみ建設工業、江川組、池田建設、ツチヤ工業、南邦建設が2回目。このうち開成工業は3年連続、ハタノ、丸成産業、むつみ建設工業は2年連続。
 現場代理人・主任(監理)技術者では、ハタノの松村和憲氏が2年連続3回目、本山建設の冨田哲也氏が3回目、丸成産業の村上和明氏が2年連続2回目、南邦建設の森田啓一郎氏が2回目の受賞となった。
 24年度から1施工者での複数受賞が可能となり、今回は八方建設とセグチが3件ずつ、丸成産業と南邦建設が2件ずつ受賞した。前回は2件同時受賞が2社あったが、3件同時は初めて。
 県庁行政棟新館2階会議室で26日にあった表彰式には、施工業者の代表者と現場代理人・主任(監理)技術者が出席した。県優良工事等表彰審査会会長の船原幸信土木部長が開会あいさつ。小野泰輔副知事が代表者・現場代理人・主任(監理)技術者に表彰状を授与し、お祝いの言葉を贈った。
 受賞者を代表して西村建設の西村潤次郎社長は
「社会に必要とされる企業であり続けることが、私ども中小建設業の生きる道であると確信しています。本日の栄えある受賞を励みとし、今後とも尚一層の研鑽を重ね、技術力の向上に努めます」と御礼の言葉を述べた。


お祝いの言葉  小野泰輔 副知事
 本日の受賞、誠におめでとうございます。社会基盤整備は、皆様の存在無くしては出来ません。日頃の活動に感謝し、心から御礼申し上げます。
 昨年、熊本市と阿蘇を中心に九州北部豪雨が襲いましたが、この1年、最優先で災害対応にあたって頂き、感謝申し上げます。受注に際して、社内の色んな事情がある中で、ご苦労されているんだと感じています。引き続き、ご苦労をおかけすることになるかと思いますが、一丸となって、復興のためにご尽力頂ければと思います。
 (災害からの復旧復興に向けた)事業を進めていきますが、連続立体交差事業やアートポリス事業、第二瀬戸大橋なども進んでいますので、迅速に、そして、将来残せる良質なストックを、一生懸命に造って頂ければと思います。
 成熟社会になり、今後のインフラは、数を増やすという方向でなくなっていくことは確かですが、新規に造るもの、やりかえなければいけないものはあります。その中で、長持ちする良質なストックを、県内に多く残すことが、限られた財源の中で、非常に大切な事です。
 そういう意味で、皆様のような選び抜かれた非常に優秀な工事をされる会社が数多く県内にいらっしゃるというのは、熊本県にとっても県民全体の財産だと考えております。
 今後とも、是非、受賞された皆様方には、更なる技術向上を目指して頂き、100年、200年と残っていくような、非常に素晴らしいストックを造り、維持して頂くよう、ご尽力、ご協力を頂ければと思います。更なるご活躍をお祈りして、ご挨拶とさせていただきます。
=表彰式でのあいさつより要旨=
<13年8月1日号12面>

◇土木部門◇
南小国波野線全国防災交付金(災害防除)工事
清野浩一氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
(株)ツチヤ工業(熊本市)


――工事を振り返って、特に力を注いだ点、苦労した点は
 終日、片側交互通行規制時における事故防止対策に力を入れました。その一つが標示施設や保安設備等に工夫を凝らし、昼夜を問わず、通行車輌の運転手が遠くからでも工事規制を確認できるよう配慮しました。
 また、常に現場や周辺道路の美化維持を心掛けました。施工中の立会時に担当監督員から「この現場はきれいですね」と言われたことが印象に残っています。
――評価につながった点は
 会社全体で終始、安全に気を配り、無災害かつ、安定したペースで施工管理ができ、苦情等も無く、品質の良い物を納めることが出来たからでしょうか。
――現場代理人・主任〔監理〕技術者としての経歴は
 建設業に入って18年、もっぱら法面工事に携わっています。
――受賞の感想や今後の抱負などお聞かせ下さい
 正直、驚きました。そして、心から嬉しく思ってます。これも本工事に携わった皆様のご指導・ご協力のおかげだと感謝しています。
 今後、受注する現場では、予測できない課題が出てくる可能性もあると思いますが、これからも安全第一≠モットーに、今までの経験・知識を生かしつつ、更に技術の研鑽に努め、様々な要求に応えられる技術者を目指して頑張っていきたいです。

【工事概要】
 ▽場所/阿蘇郡南小国町満願寺地内▽概要/モルタル吹付工(施工延長48b、モルタル吹付撤去工441平方b、モルタル吹付工441平方b、仮設防護柵58bほか)▽着工/平成24年9月20日▽竣工/24年12月2日。
<13年8月26日号3面>

◇土木部所管◇
水俣田浦線活力創出基盤交付金(改築)(道路改良)工事
福山英治氏(現場代理人)・橋本勲氏(主任(監理)技術者)

坂田建設(水俣市)

――現場の状況を教えてください
橋本 工事は4万立方b程のボリュームがある路体盛土がメインとなるものです。海岸線を通る道路ですので、工事に伴う汚濁水が海に流れ込まないように最新の注意をはらいました。具体的には沈砂池や海岸での汚濁防止膜などを設置することで汚濁水の流入を防ぐことが出来たかと。法面に対してもシートを被せて養生したことが好結果につながったと思っています。
――雨の対策はどうでしたか
福山 梅雨時期と重なったことで工程管理に苦労しました。水が路面に溜まらないように工夫したり、路体外盛土にわざと溝を付け水捌けを良くしたり。工期内に終わることが出来てホッとしています。
――色々なアイディアが評価につながったんですね
 福山 同じ現場から掘削した土を貯めて、盛土として再利用したこともその一つかもしれません。地元住民に対しては毎週、工事内容の説明、工程表の配布を怠らないよう努めました。住民の方々とは、前回に施工した切土工からのおつき合いでコミュニケーションも良好でした。期間中には村のお堂の造成工事を手伝ったり。一つひとつの積み重ねが信頼関係を築き上げたのでしょう。
――お互いのコンビネーションが上手く取れていると思いますが
橋本 私が入社19年目、福山が12年目です。数年前に一級土木施工管理技士を取得しました。福山も今年取得するでしょう。会社的には全ての現場で好評価につながるよう全力を尽くしています。現場を熟(こな)し、自分でやってみせないと現場は動きません。それとなく示すことで後輩が育ってくれると願っています。
福山 良い先輩がいるので追い越せるよう一生懸命頑張りたい。闘魂なき者は去れ≠フ産業開発青年隊40期生です。不屈の精神でチャレンジしていきます。

【工事概要】
 ▽場所/水俣市大迫地内▽工事内容/施工延長114b、路体盛土2万2000立方b、路体外盛土1万382立方b、路床盛土727立方b、補強土壁工123平方b―など▽工期/平成24年2月22日〜10月31日。
<13年8月29日号3面>

◇土木部所管◇
国道266号(天草瀬戸大橋)戦略交付金(橋面舗装)工事
倉田重男氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
苓陽工業(株)(天草市)

――天草上島・下島を結び、交通の要となる橋の補修工事でしたが
 橋長700bの橋の補修工事には6社が関わり、私たちはP10からP17までの250b区間の橋面舗装打替え工事を担当しました。瀬戸大橋は交通量が多いため、車両規制に時間を割くことができず、常に時間との戦いでした。夜間を中心に歩道・車道部の路面掘削や防水層の施工、舗装工事、区画線設置に至るまで計13日間の工程で仕上げました。
――6社の連携で苦労されたことは
 各社ともに補修工事全体の施工計画の管理には気を遣ったのではないでしょうか。限られた工期の中で、我々が担当した橋面舗装の他、境界ブロックの取り替えやコンクリート基盤のクラック補修等の工事があり、各社が担当する工事がスムーズにいくように、工程の兼ね合いが必要でした。
 6社による協議会を結成し、近隣約1600世帯への広報紙の配布や天草管内の至る所に工事を知らせる看板を設置したことが、深い結びつきに繋がったと思います。
――舗装工事の魅力とは
 土木工事は一般的に見えない部分の施工が多い中、舗装工事は施工前と施工後で目に見える変化があり、その達成感がやり甲斐となっています。
――今後の目標は
 現在、一級土木施工管理技士と一級舗装施工管理技術者の資格を取得しています。道路屋≠ニして安全管理に気をつけながら、利用者に満足して貰えるような仕事をしていきたいですね。

【工事概要】
 ▽場所/天草市志柿町瀬戸▽工事内容/施工延長250b、舗装打換え工(車道)1953平方b、舗装打換え工(歩道)374平方b、橋面防水工2345平方b▽工期/平成24年9月19日〜25年3月21日。
<13年9月5日号3面>

◇農林水産部門◇
金剛地区海岸保全事業第4号工事
岡野敏史氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
開成工業(株)(熊本市)

――この現場ならではの取り組みがあったそうですが
 海岸堤防の開口部に防潮用の陸閘ゲートを9基設置する工事で、ゲートに厚みがあり、通行車両や歩行者の安全性を高めるため、衝突防止用の反射テープを設置しました。
 また当時、ステンレス材の盗難が相次いでいたことから、工期中と竣工後の防犯対策としてボルト部分を溶接しました。溶接にあたっては高品質で美しく仕上がる「ティグ溶接」を用いて外観を損なわないよう気を配りました。専用機械と大型発電機を現場に運び込むなど手間はかかりましたが、綺麗な製品が提供できたと満足しています。
――現場で大切にされていることは
 工事は発注者や協力会社、作業員、地元住民の協力があってこそ上手くいくという想いから、コミュニケーションを大事にしています。相談や打ち合わせを重ね、互いに親しくなればなるほど現場も順調に行くように感じます。この現場では、ゲートタイプが設置個所で異なり、一度に作業できないという課題がありましたが、コンクリート打設の業者や発注者などと綿密に連絡を取りあうことで、スムーズに作業できました。
――地域貢献活動にも熱心だったとか
 現場周辺に草が生い茂っていたため、土地改良区の方と話し合って除草・清掃に取り組んだほか、付近にあった巻き上げ装置などを点検し、油の補充やワイヤーロープのチェック等も実施しました。
――受賞の感想と今後の抱負を
 設計担当者等の助言や社内外の力添えで受賞できました。自分一人の力では決して取れなかったと思います。今後もより精密で美しい製品の出荷を心がけていきます。後輩にも受賞の喜びを味わってほしいので指導にも力を入れたいですね。

【工事概要】
 ▽場所/八代市北平和町〜南平和町▽概要/水門製作据付工、陸閘ゲート9基▽工期/平成24年7月20日〜24年10月25日。
<13年9月9日号3面>

◇農林水産部門◇
鹿本管内治山事業(交付金)予防治山通常地域第36号工事
三宅和憲氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
(株)西村建設(美里町)

――現場の状況は
 もともと崩落が頻繁に起きていた山で、以前にも地滑り対策の工事が施された現場でした。しかし、その後も地滑りが発生し、大雨の際には下の集落への災害が懸念されていました。県や自治体、地域からの要望もあり、梅雨前までにアンカー工を終わらせる必要がありました。
――そのために、どのような工夫を
 アンカー工の受圧板をコンクリート製の受注生産から、鋼板フレームのスーパーメタルフレームに替えました。工期を大幅に短縮することができ、要望通り梅雨前にアンカー工を完了しました。7月には九州北部豪雨がありましたので、その前に終わらせることが出来て、本当に良かったと思っています。
――苦労された点は
 地滑り崩壊が起きている現場で、施工中にも地滑り計を設置しての作業でした。安全には常に配慮していました。
――受賞の感想を
 賞を頂けて、たいへん光栄に思っています。協力会社や本社、本工事に携わった皆様のご協力のおかげだと感謝しています。
――これまでの経歴と、今後の抱負を
 建設業に入って16年。林道工事や法面工事などを手掛けています。技術者としてはまだまだですが、これからも技術の研鑽に努め、より良い品質の製品を作り、地域の方々に喜んでもらえる施工が出来るよう頑張っていくつもりです。

【工事概要】
 ▽場所/山鹿市鹿北町岩野字底野▽概要/山腹工0・2f、アンカー工45本、ボーリング暗渠工190b、鉄筋挿入工125本、法枠工500平方b▽工期/平成24年3月22日〜24年11月30日。
<13年9月19日号3面>

◇土木部門◇
岩野川単県自然債河川改良(その1)工事
右田良平氏(現場代理人)・有田輝久氏(主任(監理)技術者)
(株)古城建設(山鹿市) 

――現場の状況は
 施工延長20bの護岸工事でしたが、護岸床掘面の頭上7b附近に民家がありますので、工事の際、民家への影響や土砂崩壊による災害対策に注意を払いました。着工前、隣接する民家の家屋調査(ひび割れ)を地権者に立ち会ってもらって実施し、工事中も変化がないかチェックしました。結果、何のトラブルも無く無事に工事を終えることができ、安心しました。
――上流には岳間渓谷もあり、水が綺麗ですね
 岩野川と言えば鮎が遡上する清流です。そのため、河川汚濁防止対策として沈砂槽を設け、その下流に汚濁防止フェンスを設置しました。また、護岸床掘の際、仮締切り内に取り残された小魚やウナギなどを捕獲し河川に放流。河川環境の保全には特に気を配りました。
――ほか、配慮された点は
 重量管理は項目に無かったのですが、袋詰根固工(4d)の品質を管理するため、ダンプトラックに載せて積載重量を量りました。
――今後のご活躍に期待しています
 今回の受賞は、とても光栄であるとともに、気持ちが引き締まる思いです。今後も、工事に携わる技術者として、「安全第一」をモットーに、環境対策や地域住民の方とのコミニケーションを図り、意義のある工事現場になるよう努力していきます。

【工事概要】
 ▽場所/山鹿市鹿北町四丁▽概要/護岸工 施工延長20b、コンクリートブロック積工107平方b、袋詰根固工4d・54袋、コンクリート舗装工71平方b。
<13年9月23日号3面>

◇農林水産部門◇
上益城平坦3期地区農道整備事業(広域道交)第22号工事
田部信弘氏(現場代理人)・井上翼氏(主任[監理]技術者)
(有)むつみ建設工業(熊本市)

――ホットジョイントによる工法を提案されたそうですね
 現場は山間部で、冬季の舗設でした。従来通りセンターに型枠を設置し施工打継目をつくると、混合物の温度低下によるコールドジョイントとなり、打継目同士が剥離し、そこから骨材等の飛散が懸念される状況にありました。このため、アスファルトフィニッシャーを2台並走させるホットジョイントでの施工を実施しました。さらに、転圧速度の遅延防止を図るため、振動ローラーとタイヤローラーもそれぞれ2台で対応しました。
――ご苦労もあったのでは
 通常の作業に比べ倍の重機や作業員を手配する必要がありましたので、やり取りなどの下準備に時間を掛けるとともに、施工時の安全対策にも万全を期しました。結果的にはセンター部に打継目のない舗装へと仕上げることができ、耐久性や見た目のよさが評価されたのではないでしょうか。
――会社として2年連続の受賞となりました
 予想だにしておらず、大変驚きました。プレシャーも感じますが、今後とも受賞を励みに、技術力や品質管理の向上・確保に全力で取り組んでいきたいですね。
――今後の抱負をお願いします
 田部 このように表彰して頂き、誠に有り難うございます。決意も新たに、更なる技術の向上を目指し精進していきたいです。
井上 受賞に満足することなく、これからも施工方法の工夫など様々なことにチャレンジし、他社との違いを出せていければと思います。

【工事概要】
 ▽場所/上益城郡甲佐町早川▽概要/農道工表層(再生密粒度アスコン)4270平方b、上層路盤工4281平方b、下層路盤工694平方b、区画線工1705b▽工期/平成24年10月1日〜25年2月8日。
<13年9月30日号3面>

◇土木部門◇
竈門菰田山鹿線地域自主戦略交付金(道路改築)工事
松村和憲氏(現場代理人・主任〈監理〉技術者)
(株ハタノ(山鹿市)

――印象に残っていることは
 とにかく支障物が多かったんですよね。地上にNTTの光ケーブルや電話線、九電の高圧線、地下には、市の下水管や国交省の光ケーブル、地域の用水管…。どれも供用中のものばかり。工事に併せて切り替えるものもあって大変でした。地盤も軟らかく、床掘後に崩壊するなどボックスを据え付けるまで苦労しました。
――2年連続3回目の受賞になりますが
 今回も個人の力だけでなく、工事に携わった方々に助けられての受賞であり、大変、感謝しています。前回と現場が近く、地元の方に好印象を持って頂いて工事を進めることができました。
――高評価を得る秘訣はありますか
 どんな些細なことでも報告、連絡、相談するよう徹底しています。私が言うのは必要最小限にとどめ、一人ひとりに自覚を持って取り組んでもらうことが一番大事ではないでしょうか。もちろん、発注者、施工者、地元が、うまく噛み合わないと、スムーズに進みません。
――今後の抱負を
 同じ状況の現場は二つと無いので、各現場で臨機応変に対応出来る技術力を、もっと身につけていきたい。目標点数と、そのための具体的対策を掲げて現場に臨みますが、入ってみないとわからないこともでてきます。経験を重ねれば今まで見えなかったことが見えてきたり、経験を生かしたり。会社全体でバックアップしてもらっていますので、するからにはいい仕事をします。

【工事概要】
 ▽場所/山鹿市椿井▽工事内容/道路(改良)施工延長68b、ボックスカルバート35・9b、護岸工120平方b、横断用水工1カ所、下層路盤工407平方b▽工期/平成24年10月18日〜25年3月25日。
<13年10月3日号3面>

◇土木部門◇
岩野黒木線単県道路改良(13〜21工区)工事
延和宏氏(現場代理人)・村田實氏(主任〈監理〉技術者)
(株)高喜工業(山鹿市)

――受賞の感想を
 バックアップしてもらった会社と現場に従事された方々のチームワークがあってこその受賞で、感謝の気持ちしかありません。出来形、品質、安全、工程―と全ての管理に対して、全員で取り組んだ結果だと思います。
――現場で心がけたことは
 福岡との県境、山間部に位置する生活道路での工事でした。作業中は全面通行止めにして迂回路を利用してもらうのですが、離合できない個所があり、事故が無いよう様々な安全対策を施しました。一方、作業が終わる午後5時以降は通行止めを解除するので、毎日、道路を清掃し安全設備を確認する必要がありました。冬季施工だったため路面の凍結等による事故にも注意を払い、連休時は落石など無いかパトロールも。区長さんとかに状況や要望を聞いた時、「御苦労さま、何もありませんよ」と笑顔で言ってもらえたことが一番印象に残っています。
――今後の抱負を
村田 現場でいろんな問題や困難なことが出てくると思いますが、それを乗り越えながら、経験と知識を生かし、会社、従業員の協力と知恵を借りながら、無事故無災害を目標に頑張っていきたい。
延 別の現場ですが、工業高校土木科の生徒さんから、いろんな意見を聞くことができました。地域あってこその公共工事だと思いますので、これからは、単に良質なものを造るのではなく、「地域の方が喜んでくれる、安心して暮らせる」もの造りに努めていきたいです。

【工事概要】
 ▽場所/山鹿市鹿北町岩野▽工事内容=道路(改良)施工延長672・6b、土砂掘削6726立方b、U型側溝699b、ボックスカルバート(600◇600)19・5b▽工期/平成24年10月18日〜25年3月22日。
<13年10月7日号3面>

◇土木部門◇
阿蘇中央高校武道場改築工事
冨田哲也氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者
(株)本山建設(山鹿市)

――印象に残っていることは
 阿蘇豪雨でしょう。建て方を始めようと日田市の加工場から材料を運搬中に通行止めとなり、10日間作業できませんでした。トラス工法のため接着剤が固まるまで吊れません。往生しましたね。また、同校の柔剣道は、世界チャンピオンやオリンピック選手を輩出する強豪校。先生方も気合いが入っていて、毎日のように現場を見にこられていました。
――この現場で心がけたことは
 いつものことですが職長さん、職人さんとの意思の疎通です。管理者の思いを汲み込んで、それを職人さんに伝えるのも私の役割です。私の意見が全部正しいわけでもないし。この現場でも、延べ2200人ほどの職人さんが従事されました。しくじられないですよ。
――評価に繋がったと思われる点は
 ボランティアと見学会でしょうか。30人ほどで阿蘇神社を3回清掃しました。豪雨での倒木が沢山ありましたので、除去と側溝の掃除を。県営繕課の若手監督員さん対象の見学会・研修会は3回実施しました。珍しい工法ですので注入方法を現地でお見せして。もちろん、工程管理や無災害も徹底しました。
――3度目の受賞となり、ますますのご活躍に期待しています
 貰って当たり前みたいな雰囲気が会社にありましたので、過去2回より遙かに嬉しかったです。いつも「現場で出来る最善の営業」は何があるか考えていますけど、どういう意向で設計し、どう造ってほしいのかを私が感じるのが現場での営業なのかなと。また同じ顔ぶれの職人さんと仕事が出来るよう、繋がっていけばいいですよね。

【工事概要】
 ▽場所/阿蘇市一の宮町宮地2460▽概要/W造平屋建963・64平方b、渡り廊下新築工事一式▽工期/平成24年3月29日〜10月31日。
<13年10月10日号3面>

◇農林水産部門◇
阿蘇管内復旧治山事業火山地域第1号工事
小田英二氏(現場代理人)・松岡紘二氏(主任(監理)技術者)
(株)ミトマ(小国町) 

――苦労された点は
 施工現場は標高が約900bあり、地域特性として積雪量が多く、強風域であるなど過酷な条件が揃っていました。当然、雪が降る氷点下での作業も多かったので、コンクリートの温度管理が特に大変でした。
 資材運搬道の施工では、積雪により作業がストップしないように防雪シートで現場を養生。現場までの通行経路については、除雪車輌が通行可能な場合は自主的に除雪作業を行うなどの措置を取りました。
――評価につながった点は
 出来栄え、見栄えには特に留意し、出来高に妥協せず社内規格値(発注者規格値±80%)よりも厳しく、現場目標規格値(同±50%)内での施工管理を実施しました。
 残置式木製型枠については、作業員の役割分担を決め、自社施工し、責任の所在を明確にしたことにより、品質の高いものを提供できたと思っています。
――今後の目標を
小田 今回、初めて受賞することが出来ましたが、発注者をはじめ、全社員、現場関係者全てのおかげで、本当に感謝しています。表彰に恥じぬよう、今後も精進していきます。
松岡 安全管理、品質管理、出来栄えにこだわり、日々努力していくことだと思っています。

【工事概要】
 ▽場所/阿蘇郡小国町上田字カラ谷▽概要/資材運搬道L343・25b、コンクリート谷止工1基(L62b、H8・7b、V805・23立方b)、残置式木製型枠A706・21平方b▽工期/平成23年11月18日〜24年7月27日。
<13年10月14日号3面>

◇土木部門◇
百貫港単県港湾維持浚渫(小島地区)工事他合併
坂井良守氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
丸成産業(株)(熊本市) 

――小島漁港内の浚渫工事でしたが
 漁船の往来が多いので、浚渫船との接触事故を防止するため、施工前から漁協に足繁く出向き、綿密な打ち合わせをしました。船上(海上)に監視員を置くことはもちろん、施工区域付近、特に漁港出入口にも陸上に監視員を配置して、船舶の入出港を確認することで、終始安全作業に努めました。
 10月には海苔の種付けが始まるため、工期に制約があります。干満差による作業時間の制約もありました。そのため、当初から早期竣工を目標に掲げ、工程管理に留意しながら工事に取り組むよう心掛けました。
――GPS技術を駆使されたそうですね
 手戻り作業が発生しないよう、海上工事支援システム(GPS)搭載の船舶を使用し、随時浚渫個所の範囲・深さを把握しながら作業にあたりました。一定の作業を終えると、音響探査機を用いて確認し、作業成果を把握していました。面倒なようですが、その繰り返しを着実に行ったことが、工期短縮の実現に繋がったと思います。
――そのほか配慮した点などあれば
 周辺の海水に少なからず影響を与えることが懸念されたので、水質の変化には特段の注意を払いました。ph値と濁度に着目し、掘削前・中・後と計測して異変の無いことを確認。結果は当然、関係者に報告し、了承を得ていました。
――受賞の感想と今後の抱負を
 会社全体の支援、そして何よりも地元漁協関係者のご理解、ご協力があっての受賞で、たいへん感謝しております。
 今回の工事は、現在の会社に籍を置いてから最初の工事でした。そのため、県から表彰を受けたことは、心からの喜びと安堵、そして迎え入れていただいた方々への感謝の気持ちでいっぱいです。重圧もありますが、これに恥じぬよう一層努力し、今後の工事に取り組みたいと思います。

【工事概要】
 ▽場所/熊本市西区小島下町地内▽概要/浚渫工(土量)1万1982立方b、浚渫工(面積)5265平方b▽工期/平成24年7月6日〜9月28日。
<13年10月17日号3面>

◇農林水産部門◇
梅洞地区農業体質強化基盤整備促進事業(経営体)第7号工事
村上和明氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
丸成産業(株)(熊本市) 

――2年連続の受賞となりましたね
 再び同じ地区で同じ内容の工事を担当し、嬉しさ以上に大きな重圧がかかったことは事実です。知り尽くした作業とはいえ、施工前の現地踏査を入念に行いました。必ずしも昨年度と同じ条件とは限りません。懸念材料を出し尽くし、事前の社内協議を幾度となく繰り返して臨みました。
――現場は錯綜していたようですが
 同じ区域内で同時に施工する業者が6社と、昨年以上に混雑していたので、連絡協議会を早々に立ち上げ、幹事会社として率先して地元・発注者・施工業者間の調整に力を入れました。また、隣接するビニルハウスが営農中であったため、地元とも調整しながら作業工程を組みました。
――どんなことに留意して工事を進めましたか 
 整地工の準備では、表土剥ぎ取りを行う前の耕起作業(1圃区あたり2回)を行い、機械で取り除くことが困難な石れきは人力で拾い集め撤去しました。その結果、不純物のない良質なほ場をお渡しできたと思います。
 崩壊しやすい法面部には、選別しておいた粘性度の高い土を再利用しました。出来栄えはもちろんですが、ほ場同様、工事完了後に利用する農家への配慮にもなります。
 排水路では、水替えに伴う汚濁水を防ぐため、事前に鋼製桝を製作。人為的に沈殿槽を設け、濁りの少ない上澄み水だけを排水できるよう工夫しました。加えてph値、濁度を測定し、異変の無いことを確認しました。
――今回も松尾西小に安全帽子を寄贈されたとか
 新入生と新任の先生に配布し、今では学校全体で着用頂いています。工事中だけでなく、その後も交通事故がないことは何よりの喜びです。「この帽子が安全に一役担っている」、そのように感じています。
――今後の抱負を
 厳しい競争時代の中、高評価を頂くことが次の工事への近道であると実感しています。そのことを肝に銘じ、工事と向き合う中で「今何をすべきか」と常に問いかけながら、更なる高みを目指していければと思います。

【工事概要】
 ▽場所/熊本市西区松尾町地内▽概要/区画整理工A5・11f▽工期/平成24年9月14日〜25年3月25日。
<13年10月21日号3面>

表彰者は次のとおり(敬称略)
発注機関 工事名 工事場所 施工業者 現場代理人 主任(監理)技術者
農林水産部門
(7件)
水産局 塩屋漁港水産生産基盤整備(残土処理護岸その2)工事 熊本市西区河内町河内 山本建設 (非公表) (非公表)
熊本農政事務所 梅洞地区農業体質強化基盤整備促進事業(経営体)第7号工事 熊本市西区松尾町 丸成産業 村上 和明 同左
鹿本地域振興局 鹿本管内治山事業(交付金)予防治山通常地域第36号工事 山鹿市鹿北町岩野字底野 西村建設 三宅 和憲 同左
阿蘇地域振興局 阿蘇管内復旧治山事業火山地域第1号工事 小国町大字上田字カラ谷 ミトマ 小田 英二 松岡 紘二
上益城地域振興局 上益城平坦3期地区農道整備事業(広域道交)第22号工事 甲佐町早川 むつみ建設工業 田部 信弘 井上 翼
八代地域振興局 金剛地区海岸保全事業第4号工事 八代市北平和町〜南平和町 開成工業 岡野 敏史 同左
八代地域振興局 竜西地区農業体質強化基盤整備促進事業(排特)第3号工事 八代市千丁町太牟田 江川組 上村 和弘 同左
土木部門
(19件)
建築住宅局 阿蘇中央高校武道場改築工事 阿蘇市一の宮町宮地2460番地 本山建設 冨田 哲也 同左
熊本土木事務所 百貫港単県港湾維持浚渫(小島地区)工事 熊本市西区小島下町 丸成産業 坂井 良守 同左
玉名地域振興局 荒尾海岸(市屋工区)高潮対策(交付金)工事 荒尾市宮内出目 池田建設 田上 重富 池田 龍吾
鹿本地域振興局 岩野黒木線単県道路改良(13〜21工区)工事 山鹿市鹿北町岩野 高喜工業 延 和宏 村田 實
鹿本地域振興局 鞠智城整備(景観保全工)工事 山鹿市菊鹿町米原 木上梅香園 宮崎 豊 同左
鹿本地域振興局 竈門菰田山鹿線地域自主戦略交付金(道路改築)工事 山鹿市椿井 ハタノ 松村 和憲 同左
鹿本地域振興局 岩野川単県自然債河川改良(その1)工事 山鹿市鹿北町四丁 古城建設 右田 良平 有田 輝久
鹿本地域振興局 和仁山鹿線全国防災交付金(改築)(道路改良)工事 山鹿市城 荒川建設 黒田 武史 同左
菊池地域振興局 日生野隈府線単県道路改良(道路改良その2)工事 菊池市木庭 八方建設 (非公表) 同左
菊池地域振興局 日生野隈府線単県道路改良(道路改良)工事 菊池市木庭 八方建設 (非公表) 同左
菊池地域振興局 国道325号活力創出基盤交付金(改築・道路改良その2)工事 菊池市森北 八方建設 (非公表) 同左
阿蘇地域振興局 南小国波野線全国防災交付金(災害防除)工事 阿蘇郡南小国町満願寺 ツチヤ工業 清野 浩一 同左
芦北地域振興局 水俣田浦線活力創出基盤交付金(改築)(道路改良)工事 水俣市大迫 坂田建設 福山 英治 橋本 勲
天草地域振興局 国道266号(天草瀬戸大橋)戦略交付金(橋面舗装)工事 天草市志柿町瀬戸 南邦建設 徳井 栄二 同左
天草地域振興局 国道266号(天草瀬戸大橋)戦略交付金(橋面舗装)工事 天草市志柿町瀬戸 苓陽工業 倉田 重男 同左
天草地域振興局 国道266号(天草瀬戸大橋)戦略交付金(橋面舗装)工事 天草市志柿町瀬戸 セグチ 山下 慎太郎 境 秀麿
天草地域振興局 国道266号地域自主戦略交付金(地活舗装補修)工事 天草市亀場町食場 セグチ (非公表) 山下 健二
天草地域振興局 国道324号広域連携交付金(舗装補修)工事 天草市太田町 南邦建設 森田 啓一郎 同左
天草地域振興局 国道266号地域自主戦略交付金(地活舗装補修)工事 天草市枦宇土町 セグチ (非公表) 山下 健二

[目次]