森工業は4年連続4度目                 平成22年8月5日〜10月21日新聞掲載
 熊本県は7月30日、平成22年度「熊本県優良工事等表彰者」を発表した。県が発注した21年度完成工事を対象に審査したもので、20件を優良工事として決定し当該工事の施工業者20社と現場代理人・主任(監理)技術者23人を表彰した。
 施工者の技術力を積極的に評価し、他の模範となる特に優良な工事を施工した者を表彰することで、技術と施工意欲の更なる向上を図るとともに、当該施工者の社会的評価を高め、建設産業の振興に繋げる狙い。18年度からはじめ、今回が5回目。


鶴本氏(吉田企業)、松村氏(中村組)、冨田氏(本山建設)は2度目

 選考の対象となったのは、県内業者(JVを除く)が施工した請負金額250万円超、工事成績評定点80点以上の県発注工事。ただし、施工業者が前年度と前々年度に完成した県発注工事で、評定点65点未満の工事があった場合や、監督処分・指名停止措置を受けた場合、事故報告があった場合などは除く。
 表彰部門は「農林水産部所管」「土木部所管」「その他の知事部局所管」「企業局所管」「教育庁所管」「県警本部所管」―の6部門、発注金額や発注件数等を参考に部門毎の表彰件数を決め、総数を20件程度としている。
 21年度に完成した請負金額250万円を超える県発注工事は約3000件。このうち、工事成績評定点が80点以上の工事約300件について内容を審査した。今回表彰者の部門ごとの内訳は、農林水産部5件、土木部14件、教育庁1件。
 今回、表彰された施工者のうち、叶X工業は4年連続4度目。葛g田企業、株後建設社、兜ス松建設―は3度目。樺村組、牛深建材商事梶A竃{山建設は2度目の表彰となった。現場代理人と主任(監理)技術者では、鶴本貴祐氏(葛g田企業)、松村冨士夫氏(樺村組)、冨田哲也氏(竃{山建設)が2度目。
 県庁行政棟新館2階AV会議室で30日にあった表彰式には、施工業者の代表者らと現場代理人・主任(監理)技術者が出席した。村田信一副知事が、蒲島県知事のお祝いの言葉を代読。表彰部門ごとの代表者・現場代理人・主任(監理)技術者に表彰状を授与し、新館1階ロビーで受賞者とともに記念写真を撮影した。


蒲島知事からお祝いの言葉
 表彰を受けられました皆様方、大変おめでとうございます。常日頃の御努力の成果、誠心誠意のお気持ちが、今日のかたちになったものと思いますし、立派な工事が出来上がりましたことに対して、心からお喜び申し上げます。
 来年にはいよいよ新幹線が通ります。一カ月後の8月31日には、試験走行が始まるということで、いよいよ新幹線の動きが現実味を帯びてきました。また、開業の1年後には熊本市が政令市に向かう動きがありますので、このチャンスを捉え、元気のある品格のある熊本づくりを進めていきたいと思っております。
 今日の表彰は、他の模範となる特に優良な工事を表彰することで、施工者のみならず現場での技術者の方々の労を表彰するかたちで今後の技術の発展に繋げ、建設産業の振興に資していきたいという制度です。是非ともプライドとして持って頂ければありがたいと思っていますし、更に研鑽を積んで頂き、本県の社会資本整備、公共工事の進展にお力添えを頂ければと思っております。
 酷暑の中でのお仕事や、急な雨や災害等にも遭遇されるお立場でありますので、お体を大事にされますとともに、今後の益々のご活躍を期待いたしまして、県からのご挨拶とさせて頂きます。=表彰式でのあいさつ(村田副知事代読)より抜粋=
<10年8月5日号12面>

◇農林水産部所管部門◇
東牟田地区排水対策特別事業第1号工事

田嶋正勝氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
(株)土井組 (八代市)


――工事を振り返って、特に力を注いだ点・苦労した点は
 現場は大鞘川に面した地域で、大雨の度に流域が氾濫し、作物や家屋に被害で出ている個所。以前に今回の現場の下流部の工事を担当した際、被害を身にしみて実感しましたので、今回は出水期の対策として、特に安全面や品質面、また地域への人的被害が出ないように細心の注意を払いました。
 具体的には、土留矢板の外側に土堤を築造し、構築中の構造物を冠水から防ぐ工夫や、樋門吐出部の閉鎖、パイルロックの使用等を実施。その結果、数回の冠水時でもスムーズな対応ができ、周辺地域への被害も無く竣工できました。
――現場代理人・主任〔監理〕技術者としての経歴は
 昭和57年4月から建設業に携わり、27才の時に1級土木施工管理技士を取得。これまで道路改良や砂防工事、農業土木、河川、海岸、港湾工事等を経験しました。平成15年から土井組にお世話になり、今回の現場と合わせ、東牟田地区の工事は3現場を担当しました。
――受賞の感想や今後の抱負などお聞かせ下さい
 今回の受賞は本当に思ってもいなかった事で、正直ビックリしています。現場は被害が頻繁に起こるため、出水期前に早期竣工できるよう検討していましたが、以前お世話になった地域住民の方々も主旨を理解され、様々な情報や助言をいただきました。おかげさまで工事もスムーズに進み、工期が約1カ月早く竣工できた点も受賞の要因の一つだと思います。
 今後も地域から喜ばれる構造物を提供できる様に、人と人との繋がりを大切に、より一層努力していきたいと強く考えています。

【工事概要】
 ▽場所/八代市千丁町古閑出地内▽概要/排水機場下部工一式、吸水槽工(B4・2*L11・7*H2・95)1カ所、吐出水槽工(B4・2*H4・85*L2・87)1カ所、樋門樋管工(B1・8*H1・5*L29・35)1カ所、築堤護岸工1カ所ほか▽着工/平成21年2月10日▽竣工/22年3月15日。
<10年8月23日号2面>

◇土木部所管部門◇
国道266号交通円滑化改築(登立土工3)工事

齊木進一氏(現場代理人・監理技術者)
磯口建設(有) (上天草市)


――今回の現場を終えて、ご自身に得るものはありましたか
 本線道路の一部と登立2号橋の橋台の施工でしたが、大矢野バイパスという県内でも有数のビックプロジェクトの一端を担うことができ、これまで現場代理人として携わった中でも思い出深い現場となりました。一番の収穫は自信≠ナすね。
――思い出深い事とは
 平成20年度工事だったため繰り越しが許されず、工期内完成の厳守という条件がありました。そこで着目したのが道路改良時の盛土工の工程。
 計画では、掘り起こした泥を一度場外に出して良質な土質だけをふるい分けしてから埋め戻す流れでしたが、工期内完成を第一に考えると、場外ではなく、ヤード内でのふるい分け作業を提案しました。
 その結果、泥の運搬作業などの手間が省け、工期短縮を実現。また、着工から竣工までの施工の流れが分かるよう工事工程写真のダイジェスト版の作成にも取り組みました。受賞はこれらの出来事が評価されたのではないかと思っています。
――仕事上心がけていることは
 どの現場でも地域住民の視線に立った安全を考え、周辺環境に配慮し、品質の高い工事を行うことを忘れません。幸い9月からは、バイパス本線道路の一部を引き続き担当することになりましたので、今回同様、高度な技術力で取り組みたいです。

【工事概要】
 ▽場所/上天草市大矢野町登立▽概要/道路(改良)施工延長106b、掘削1万6176立方b、逆T式橋台工1基、練積ブロック145平方b、補強土工27b▽着工/平成21年10月1日▽竣工/22年3月25日。
<10年8月26日号2面>

◇土木部所管部門◇
国道219号緊急地方道路整備(災害防除)工事

早坂健誠氏(現場代理人)・池透氏(主任技術者)
(株)藤永組 (八代市)


国道219号緊急地方道路整備(災害防除)工事
――苦労された点をお願いします
早坂 現場は国道219号で交通量も多いところだったので、安全面、特に交通災害に気をつけて作業を行いました。急斜面での人力掘削ということから、施工中の事故には万全の対策をとっています。
 片側1車線に防護柵を設置していたためヤードがなく、狭いスペースでの作業に苦労しました。ちょうど梅雨時でもあり、落石や土砂崩れの危険性には神経を使いました。
――お二人のキャリアを教えてください
早坂 入社6年目で今年6月に1級土木施工管理技士を取得しました。現場代理人はこれまで5カ所を経験しています。熊本県をはじめ国土交通省の道路関係の仕事が多いですね。
 私も道路関係が主です。今は国土交通省の砂防関係をやっていますが。昭和59年に入社し、昭和63年に1級を取得。これまで20数現場で代理人を経験しています。
――今後の目標を
 良い仕事を心がけていきたいと思っています。若手の育成も重要なので、現場に応じて適切に対応できるよう指導していきたい。
早坂 まだ経験が浅いので、これから現場で色々なことを教わりながら、スキルアップを目指します。現場の人とコミュニケーションをとりながら、作業しやすい環境を作っていくことも大切なことかと。

【工事概要】
 ▽場所/八代市坂本町川岳地内▽概要/施工延長54・2b、ロックネット839平方b、ロックキーパー工6b、ロープ掛工6カ所▽着工/平成21年3月30日▽竣工/21年9月16日。
<10年8月30日号2面>

◇土木部所管部門◇
中道急傾斜地崩壊対策工事

中原正弘氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
(株)平松建設 (芦北町)


――苦労された点をお願いします
 現場は平成20年度に1期工事を終えており、今回の工事は2期目です。住民との調整はもちろん今回の施工では進入路の確保に悩みました。地権者と協議し家の庭を借りて仮設道路を造ったり、機械の進入路を設けたり。住民の協力なしには出来ない状況でした。
――どんなことが評価されたのでしょう
 出来映え、見栄えが良かったと聞いています。担当官、検査官にも褒めて頂いて。特に進入路の無い状態での着工でしたので、その計画をどうするか。コスト面、工期面で一番良い方法を選定したことが良かったのかと。
――経歴をお願いします
 16年現場を経験しています。これまで10数本の工事で現場代理人としての仕事をこなしてきました。主に国土交通省の道路関係をやってきました。
――今後の目標を
 1回に限らず2回、3回と受賞できるよう頑張りたいと思っています。個人的ではなく会社的にも。自分より下の技術者もいますので、若い技術者が受賞できるようサポートしていきたいと考えています。

【工事概要】
 ▽場所/芦北町横居木地内▽概要/施工延長57・5b、2号井桁組擁壁工16・7b3号井桁組擁壁工25・5b、4号井桁組擁壁工26・9b▽着工/平成21年9月18日▽竣工/22年3月19日。
<10年9月2日号2面>

◇土木部所管部門◇
山鹿植木線単県災害防除(自然債)法面対策工事

中野正光氏(現場代理人・主任(監理)技術者)
(株)吉田工業(熊本市)


――貴社にとって初めての受賞と伺ったのですが、ご感想は
 まさかこのような賞を頂けるとは、思ってもみなかったのですが、これも品質の良い品物を真面目に造ってきたことが認められたのではないかと感じています。社長も大変、喜んでくれています。
――工事に際し、苦労された点は
 現場内、現場に隣接する道路とも狭小な上、採石場が近くにあるため、大型車の交通量が非常に多くありました。このため、現場内での施工方法の選定や、一般通行車両との事故防止に努めました。
 具体的には、吹付およびアンカー削孔作業中に、道路側へ反発ロスが通行車両等に当たらないように飛散防止シートを施工範囲内に設置しました。また、法面下部は仮設防護柵とアンカー削孔面との距離が短く、削孔機械が入らなかったため、防護柵を解体した後、道路側へ安全対策を施した上で足場を組み直し、削孔機械を搬入しました。
 この他、夜間作業や全面通行止めが必要な作業がありましたので、地域住民との打ち合わせを密に行いました。このような細かいことの積み重ねによって、事故もなく安全に工事を終えることができたと思っています。
――これまでの経歴は
 吉田工業創業時から、法面の専門作業員として勤め、今では主に監督として現場業務に携わっています。今までの経験を活かし、より一層品質の良い法面構造物ができるよう、若い社員に教育指導も行っています。
――今後の抱負は
 近年、国内外で頻繁に斜面崩壊による災害が起きているように思います。私たちは専門家として、普段何気なく通っている道沿いの斜面、施工中の現場のちょっとした変化にも気を配り、安全に努めたいと思っています。
 また、多くの方に喜ばれるような工事を行うために、地域住民とのコミュニケーションを大切にし、品質の高い構造物を造れるよう、これからも努力していきたいと思います。


【工事概要】
 ▽場所/熊本市植木町平原地内▽概要/法枠工919b、鉄筋挿入工L2・0〜6・5b239本、土工―など▽着工/平成21年1月28日▽竣工/21年9月18日
<10年9月6日号2面>

◇農林水産部所管部門◇
清和矢部線民有林林道開設事業(広域)第13号工事

今村将文氏(現場代理人)・後藤実穂氏(主任技術者)
(有)今村建設 (山都町)


――どのような現場でしたか
 初めて現場を目にした時は、こんな場所にどうやって道路を作るのか大変悩みました。作業に入ってからも連日のように落石が起こるので、丸太やネット等で落石防護柵を設置し、資材搬入道路には敷鉄板を取り付けるなど、安全対策を徹底しました。豪雨や積雪の多い過酷な場所でしたが、地権者と情報連絡体勢が上手く取れたことでスムーズな作業ができ、とても感謝しています。
――安全対策で特に力を入れた点は
 今回の工事は、社長が社運を賭けて挑むほどの厳しい現場でした。15人体制で臨みましたが、社員の安全対策力や技術力がどれ程のレベルかを試す真剣勝負の現場になったと思います。社長自ら毎日現場に出向き、注意点を作業員に伝え、作業終了後にも事務所で毎日ミーティングを欠かしませんでした。気づいた危険個所やアイディアは、翌日の安全対策等に活かしていきました。
――今後の抱負などをお聞かせ下さい
 人命尊重を第一に、河川や橋梁など多種多様の現場を経験しながら、地域住民や発注者に喜んでもらえる施工・安全対策能力を身につけていきたい。(今村)
 今回は社員一丸となってやり遂げました。これからの工事でも、仲間と協力して頑張っていきたい。(後藤)

【工事概要】
 ▽場所/上益城郡山都町緑川字瀧口▽概要/林道開設428・41b(W4b)▽着工/平成21年3月11日▽竣工/21年11月30日。
<10年9月9日号2面>

◇農林水産部所管部門◇
片島地区排水対策特別事業第1号工事

鶴本貴祐氏(現場代理人・監理技術者)
(株)吉田企業 (宇城市)


――ご苦労された点は
 工事は、湛水被害を解消するために整備する排水機場の下部工工事でした。戸馳島へ渡る戸馳大橋は、14dまでの重量規制が敷かれています。そのため、14dを超える重機を航路で運搬したり、生コン車を大橋が渡れる小型車のものにし、何度も往復したりと大変でした。杭工事に必要な機材も小型のものを使ったため、大型なら杭1本当たり1日で掘れるところ、3日掛かってしまいました。
――工期にも影響が
 重機の運搬などに加え、梅雨時には豪雨災害もありました。建設地横にある潮遊池の水が越流し、工事ができない日が多々あり、大幅に工期が延びてしまいました。
 しかし、県の担当者の方が現場の状況を理解し、こちらの要望等にも迅速に対応していただいたので、工事自体はスムーズに運んだと思います。
――会社は3回目、ご自身は2回目の受賞ですね
 我が社では、安全、工程管理、品質管理、環境対策などは出来て当たり前という考えです。その上で、出来映え、見映えなども大事にしています。私自身も、整理整頓を念頭に置き、現場は常に美しく≠ニ、美にこだわったものづくりをしてきました。
 受賞は嬉しいことですが、まだまだ勉強中。今後も、色々なことを学び、今まで以上の仕事ができたらと思います。そして、社員全体で会社を盛り上げていけたらいいですね。

【工事概要】
 ▽場所/宇城市三角町戸馳▽概要/排水機場下部工一式。吸水槽(RC構造)、吐水槽(RC構造)、排水樋門、樋管工(RC構造)、付帯工▽着工/平成20年11月13日▽竣工/22年1月15日。
<10年9月13日号2面>

◇土木部所管部門◇
国道389号地域連携推進改築(一本松川流路工)工事

宇土安孝氏(現場代理人・監理技術者)
(有)鬼海組


――工期的に厳しい現場だったそうですね
 国道389号鬼海ケ浦トンネルの開通式の日程が決まっていたため、流路工の仮設道の撤去を速やかに行い、その後の道路改良工事へと引き渡す事が一番の課題でした。特に、隣接工事との出合い丁場ということで、互いの工程調整や連絡体制を密にするための会議を繰り返し行いました。無事開通式を迎えられた時は、正直ホッとしました。地域の方々も一刻も早い開通を切望されていましたから。
――受賞の要因は何だと思われますか
 やはり、課題であった工期の問題を施工フローの見直しや改善などで短縮できた点が大きいのではないでしようか。さらに、毎月の工程進捗写真の提出などを通して、発注者との緊密な報告・連絡を心がけた点も評価されたように思います。
――工夫された点や思い出に残る出来事は
河川の上流には天草陶石の採石場があり、大型車両が頻繁に通行する場所でした。このため、仮設道の一部をコンクリート舗装からアスファルト舗装へと変更するよう提案し、養生による通行止めを回避しました。
 今でも現場を通れば、大雨による河川の増水で作業がストップしたり、各種警報等が出るたびに夜間の見回りを行ったりしたことが、まるで昨日の事のように思い出されますね。
――受賞のご感想や今後の抱負を
 入社6年になりますが、初めて担当した流路工で、このような賞を頂き本当にびっくりしています。これからも社訓である「わが社は、信頼される技術と品質をもって顧客に満足を与えられる土木構造物を提供し続けます」を念頭に邁進していきたいと思います。

【工事概要】
 ▽場所/天草市天草町下田南地内▽概要/道路(改良)施工延長48b、大型ブロック積擁壁307平方b、落差工1基、仮設道路一式▽着工/平成21年8月5日▽竣工/22年3月24日。
<10年9月16日号2面>

◇土木部所管部門◇
室原地すべり対策工事

田中弘法氏(現場代理人・主任技術者)
(株)肥後建設社 (小国町)


――苦労された点は
 現在も地すべりが続いている個所での作業でしたので、安全面の確保を最優先に施工を進めました。朝礼やKY活動の中で、危険個所を洗い出し、すぐに検討を行うなど万全の対策をとりました。
 実際に作業を進めていく上で、特に注意を払ったのが、地中から発生する有毒ガスや酸欠による事故。酸素濃度の測定や大型送風機での換気を頻繁に行うなどの対策を施しました。
――評価につながった点は
 社訓の一つである地域社会発展への貢献≠実践出来たことだと思います。地域住民の方とのコミュニケーションはもとより、周辺整備など地元の要望に応えられるよう努めました。
 また、ボーリング等の作業により発生する汚水処理を現場で行うことを発注者に提案。生態系を考慮したもので、幾層のタンクで分離させた後に河川へ流すよう工夫しました。
――会社は3回目、ご自身は2年連続の受賞ですね
 昨年受賞したことで、この1年間は「賞に恥じない仕事を」と心がけていましたが、まさか2年連続で受賞するとは…。自分自身が一番驚いているのですが、これも現場に携わった作業員の方々の質の高い技術力の賜物と思っています。
――今後の目標を
 若手の育成に努めます。私がモットーにしているやってやれないことはない、やらずにやれるわけがない≠継承してもらえればと思っています。努力をすれば、自分の身になり、必ず助けてくれますから。

【工事概要】
 ▽場所/阿蘇郡小国町黒渕▽概要/集水井工φ3・5b、H21b、集水ボーリング1500b、排水ボーリング82b▽着工/平成21年10月1日▽竣工/22年3月29日。
<10年9月20日号2面>

◇教育庁所管部門◇
熊本工業高校運動場整備工事

手島龍治(現場代理人・主任技術者)
九機工業(株) (熊本市)


――現場作業で気を使ったことは
 学校敷地内での作業だったため、残土搬出や材料搬入時に生徒と接触事故を起こさないよう、特に注意を払いました。工事期間中はグラウンドの使用が制限されるため、少しでも早い完成を心掛け、部活動への支障も最小限に抑えられるように努めました。
――印象に残っていることは
 授業の一環として、土木科の生徒を対象に、実際に現場見学や実習を体験してもらいました。また、学校側が安全対策にも協力的で、部活動中はボールが現場に入ってウレタン助走路などに跡が付かないよう、先生方が球拾いをしてくれました。安全で素早い施工が出来たのは先生方や生徒さんの協力のお陰と感謝しています。
――安全施工のために心がけたことは
 私自身が熊本工業高校土木科の卒業生だったこともありますが、作業の開始と終了時には職員室まで出向いて報告するなど、先生とのコミュニケーションは欠かせませんでした。
――今後の抱負などをお聞かせ下さい
 まだまだ経験が浅いので、これからもいろんな現場で経験を積み「利用者の立場で物事を考える」ことができる技術者を目標に努力し、それが2回目、3回目の受賞のきっかけになればと思っています。

【工事概要】
 ▽場所/熊本市上京塚5ノ1▽概要/ラグビー場(6732平方b)、走路舗装(4570平方b)、助走路舗装(520平方b)、暗渠支線(485b)、暗渠幹線(127b)▽着工/平成21年10月6日▽竣工/22年3月29日。
<10年9月23日号2面>

◇土木部所管部門◇
鳩之釜海岸建設海岸高潮対策工事

渡邉稔夫氏(現場代理人)・流矢秋敏氏(主任技術者)
(株)吉田組(天草市)


――工事を振り返ってみて印象に残っていることは
 老朽化した鳩之釜海岸の護岸補強工事でした。施工面で大変だったのは護岸のカーブ区間です。波返しの曲線も加わるため、型枠組み立ての設置方法には気を遣いました。また、生コンが海に流れ出ないように細心の注意を払いながら打設しました。見た目にも綺麗で滑らかな曲線に仕上げることができ満足しています。
――環境面にも配慮されたとか
 海をきれいに≠スローガンに掲げて、環境対策に力を入れました。特に現場周辺の海域には希少海洋生物のキサゴやイボキサゴが生息していたため、一旦保護してから別の場所に放流するなどの対策を講じました。
 このほか、沖合20b付近にはタコ漁で使用するタコ壺が仕掛けてありましたので、船舶のスパットや碇で壺を壊さないよう目印(ブイ)を設置して慎重に作業しました。 
――お二人の今後の目標は
 初心を忘れずに、何でも勉強だと思って色々な事に挑戦したいですね。(渡邉) 
 今まで培ってきた経験をこれからも現場で活かし、後進の育成にも力を注いでいきたいと思っています。(流矢)

【工事概要】
 ▽場所/上天草市大矢野町鳩之釜▽概要/施工延長L173・5b、護岸工168・5b、排水工334b、消波ブロック製作(3d)94個、消波ブロック据付(3d)166個▽着工/平成21年8月4日▽竣工/22年1月20日。
<10年9月27日号4面>

◇土木部所管部門◇
国道266号やさしい道づくり(交安1種国道)工事

永野富岳氏(現場代理人・主任技術者)
(資)福冨組 (上天草市)


――どのような安全対策に留意されましたか
 車道舗装と歩道新設の工事でしたが、現場近くには民家や旅館が点在し、歩行者の通行も多かったため、まず仮歩道の安全を十分に確保してから作業を始めました。
 施工の具体的な対策としては、ガードパイプを3b間隔に設置し、反射材を多用。また休工中の休日には、午前と午後に1回ずつ現場をパトロールしました。
 交通量の多い国道で常に危険と隣り合わせでしたが、無事故で工事を終えられたことが何より嬉しかったですね。
――施工にあたって工夫した点は
 車道舗装で路面切削を行った際に、農業用ネットを独自に加工してアスファルト殻の飛散防止に努めました。このほか、工事後半はほぼ夜間作業だったので、周辺民家への騒音対策として、油圧パッカーを使用してコンクリート構造物等を撤去しました。
――経歴と今後の目標を
 高校卒業後に入社し、15年ほど舗装関係の現場を主に携わっています。今後も技術を向上させるとともに、地域住民とのコミュニケーションを大切にして、多くの方に喜ばれるような仕事をしていきたいです。

【工事概要】
 ▽場所/上天草市松島町合津▽概要/路面切削工1328平方b、表層工1481平方b、舗装工、施工延長200b、張り出し歩道工プレキャスト24・5b、防護柵工プレキャスト防護柵基礎35b▽着工/平成21年7月1日▽竣工/21年11月20日。
<10年9月30日号2面>

◇土木部所管部門◇
国道389号地域連携推進改築(鬼海ヶ浦川流路工)工事

中田政広氏(現場代理人・主任技術者)
天草土木工業(有)


――工事を振り返ってのご感想は
 工期的に厳しい現場でしたね。鬼海ヶ浦トンネルの開通式も迫り、この工事を終えないと、トンネルの設備関係などに着手できない状態でしたので‥。他社といっしょに工程会議を頻繁に行ったことが思い出されます。
――工夫・注意された点などありますか 
 工期を短縮するため、早強生コンの使用を提案し、通常は4週間を要する硬化が1週間で済みました。安全面でも、民家の横を7b程掘削しましたので、崩壊防止対策を徹底しました。特に、雨の日は気が気ではなったですね。
 実は、今回の現場近くで以前、流路工工事を担当し、工程管理などを経験していました。道路に埋設してあったNTT管の切替工事を、ワイヤーで吊して行うなど前回の教訓が随分と生かせました。
――仕事をされる上でのモットーは
 楽しい現場づくりを心がけています。もちろん、厳しく指導する時もありますが、楽しくなければ仕事も捗りません。コミュニケーションを密にすることで、作業員の体調管理などにも繋げています。
――今後の抱負など
 自分の担当した現場が高い評価を受け非常に嬉しい反面、受賞した以上は、これに恥じない仕事をしなければとプレッシャーも感じています。これからも2回、3回と受賞できるよう頑張りたいですね。

【工事概要】
 ▽場所/天草市天草町下田南地内▽概要/道路(改良)施工延長40・2b、ボックスカルバート22・8b、ブロック積工50平方b▽着工/平成21年7月21日▽竣工/22年2月18日。
<10年10月4日号2面>

◇土木部所管部門◇
久玉町地区交通安全統合補助(舗装その1)工事

山田進氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
(株)オオマス(天草市)


――積極的な施工提案を行っているとか
 常に心がけているのは「汗を出す前に知恵を出せ」という社長の言葉。施工はもちろんですが、事前作業をとても大切にしています。この工事でもまず現場に出向いてから調査・検討に着手。断面構造の変更でコスト縮減が可能であることがわかり、施工内容の変更を熊本県に提案しました。
――工事に際し、特に気遣われた点は
 縦断勾配7%、横断勾配10%という急な坂道だった上、S字カーブ連続の現場でしたので、交通事故防止に配慮するため、カラーコーンを現場全体に通常より多めに設置しました。また、電飾掲示板は起点と終点のほかカーブ部分にも配置し、夜間に光っているか確認のパトロールをしてまわりました。労力も費用もかかりましたが、作業員や通行者等の安全には代えられません。無事故で竣工できたときには本当に嬉しかったですね。
――受賞の感想と今後の抱負を
 我が社では「全員野球」を目標に、社が請け負っている全現場の工程を社員全員で把握し、力を合わせて作業しています。今回の受賞もみんなで頑張った成果だと感じています。今後も会社全体で連携を取りながら工事に取り組み、発注者や地域住民に満足してもらえるような仕事を続けていきたいですね。

【工事概要】
 ▽場所/天草市久玉町▽概要/舗装工、施工延長440b、表層工5239平方b、基層工4654平方b、上層路盤工2506平方b、下層路盤工2516平方b▽着工/平成21年8月26日▽竣工/22年2月26日。
<10年10月7日号2面>

◇土木部所管部門◇
鹿本総合庁舎耐震改修工事

冨田哲也氏(現場代理人・監理技術者)
(株)本山建設(山鹿市)


――平日は施設が使用されていて苦労されたのでは
 斫り工事とかは特に騒音が大きいですから、土日の作業が多かったんですよ。近隣の民家へ説明に行くと「私にとっては今日が休み」と言われ困ったことも。平日は、来庁者への安全配慮があったり、時間指定で中止や工事場所変更を求められたりと工程管理が大変でした。
――印象に残っていることは
 3b×6b、1・5dの鉄骨ブレースをクレーンで吊って設置するのですが、3階の足場と駆体の20aの隙間から、厚さ15aのブレースを1階に無事収めた時には、さすがに嬉しかったですね。当初は現場組立だったのですが、休日作業では工期が間に合わず、工場組立に変更していましたので。
――評価につながったと思われる点は
 工程管理用の写真を庁舎玄関口にずらっと貼ったんですよ。庁舎には同業者や、市町の技術職員などが訪れます。写真を掲示することで、現場を見せる、見られているという意識を持って作業することができ、品質管理や出来高管理が良くなったのではないかと思っています。
――現場で一番心がけていることは
 職人さんとの意思の疎通です。まず、職人さんにどう作業したいか聴いてから私が意見を言い、違う意見の時はお互いが歩み寄り、納得してもらってから作業をお願いします。職人気質でプライドをお持ちですので。
 今回も、平日、他の現場で作業されているのに、日曜日だけ快く出てきてもらったり。職人さんの力は大きいですよ。
――今後の抱負を
 この経験を生かし、全社員と協力業者が一丸となって、現場で出来る最高の営業努力≠続けていきます。現場は誰が見ているかわからないもの。弊社に工事を頼みたいと思われるように。

【工事概要】
 ▽場所/山鹿市山鹿1026ノ3▽概要/庁舎RC造地下1階・地上3階・PH1階延3041平方b。@耐震改修工事(外部ブレース設置):南面8カ所、北面10カ所、西面1カ所A屋根防水工事(全面改修:改質アスファルト防水)B外壁改修工事(浮き・クラック等の改修)▽着工/平成21年7月15日〜22年2月10日。
<10年10月11日号2面>

◇農林水産部所管部門◇
平和地区経営体育成基盤整備事業第4号工事

松村冨士夫氏(現場代理人・主任〔監理〕技術者)
(株)中村組(八代市)

――特に力を入れた点・苦労された点は
 干拓地の幹線排水路護岸(右岸479b)とその上の道路を整備する工事内容で、既設道路には既に農業用水(パイプライン)が埋設され供用開始されている個所。既設護岸の空石積を取り壊したところ、裏の地山は想定どおり、サンドポンプにより盛砂された干拓地(砂地盤)でした。砂地盤は締まってはいたものの、潮の干満の影響や重機の振動等により非常に崩れやすい状態。何よりも供用開始されているパイプラインが直下側に埋設してあったことに対し細心の注意を払い施工した=下図参照=。
 また、左岸側(市道)の護岸は既設利用の上、排水路の底張りも計画されており、着工前測量(現地踏査)で左岸の根入を確認したところ、根入不足となる事が判明したため、測量結果を基に、現況及び対策工法の提案を盛り込んだ図面等を作成=下図参照=して監督員と事前協議を行い、無事に工事を進めることができた。改めて、着工前測量(現地踏査)の必要性を痛感したところです。
――主任等技術者(現場代理人)としての経歴は
 昭和58年に入社し、平成元年に一級土木施工管理技士を取得、八代管内の工事をはじめ、農業土木・土木工事と数多くに携わりました。平和地区の工事は、今回を合わせ、5期連続で現場代理人として従事しました。
――2度目の受賞ですが、感想と今後の抱負を
 受賞については、自分一人で成し得たものではない。「中村組」の安全第一≠ノ業務を遂行する取組みや、社内での各技術者間の連携と協力体制。また、今回ご尽力頂いた下請業者の協力で、安全かつ良好な施工と管理ができたことが、今回の受賞につながったと感謝しています。
今後も本受賞に奢ることなく引き続き、安全を第一に心がけ、技術力の向上心を怠らず常に最新技術の情報収集に努め、公共工事を通じて、より高品質な構造物等を築き、地域社会に貢献し続けたいと思っています。

【工事概要】
 ▽場所/八代市南平和町地内▽概要/排水路工〔南幹線排水路〕479・7b、道路工〔支線14号道路〕 492bほか▽着工/平成21年9月30日▽竣工/平成22年3月23日。
<10年10月21日号2面>

表彰者は次のとおり(敬称略)
施工業者名 現場代理人 主任(監理)技術者 表彰部門 工事名
葛g田企業 鶴本貴祐 同左 農林水産部所管 片島地区排水対策特別事業第1号工事
葛g田工業 中野正光 同左 土木部所管 山鹿植木線単県災害防除(自然債)法面対策工事
叶X工業 〈非公開〉 〈非公開〉 農林水産部所管 阿蘇管内山地災害総合減災対策治山事業火山地域第4号工事
株後建設社 田中弘法 同左 土木部所管 室原地すべり対策工事
牛。村建設 今村将文 後藤実穂 農林水産部所管 清和矢部線民有林林道開設事業(広域)第13号工事
樺村組 松村冨士夫 同左 農林水産部所管 平和地区経営体育成基盤整備事業第4号工事
鞄y井組 田嶋正勝 同左 農林水産部所管 東牟田地区排水対策特別事業第1号工事
鞄。永組 早坂健誠 池透 土木部所管 国道219号緊急地方道路整備(災害防除)工事
兜ス松建設 中原正弘 同左 土木部所管 中道急傾斜地崩壊対策工事
磯口建設 齋木進一 同左 土木部所管 国道266号交通円滑化改築(登立土工3)工事
葛g田組 渡邉稔夫 流矢秋敏 土木部所管 鳩之釜海岸建設海岸高潮対策工事
前川建設 早川智 同左 土木部所管 的場総合流域防災事業(傾崩)工事
潟Iオマス 山田進 同左 土木部所管 久玉町地区交通安全統合補助(舗装その1)工事
天草土木工業 中田政広 同左 土木部所管 国道389号地域連携推進改築(鬼海ヶ浦川流路工)工事
南邦建設 森田啓一郎 同左 土木部所管 本渡苓北線舗装補修工事
(資)福冨組 永野富岳 同左 土木部所管 国道266号やさしい道づくり(交安1種国道)工事
給S海組 宇土安孝 同左 土木部所管 国道389号地域連携推進改築(一本松川流路工)工事
牛深建材商事 今井敬史 同左 土木部所管 鬼塚(1)急傾斜地崩壊対策(河川等関連)工事
竃{山建設 冨田哲也 同左 土木部所管 鹿本総合庁舎耐震改修工事
九機工業 手島龍治 同左 教育庁所管 熊本工業高校運動場整備工事

[目次]