3社1人は2度目の受賞                平成20年8月4日〜10月9日新聞掲載
 熊本県は7月30日、平成20年度「熊本県優良工事等表彰者」を発表した。県が発注した19年度完成工事を対象に審査したもので、19件を優良工事として決定し当該工事の施工業者と現場代理人・主任(監理)技術者を表彰した。
 施工者の技術力を積極的に評価し、他の模範となる特に優良な工事を施工した者を表彰することで、技術と施工意欲の更なる向上を図るとともに、当該施工者の社会的評価を高め、建設産業の振興に繋げるねらい。18年度からはじめ、今回が3回目。

品質、施工管理、安全対策、創意工夫、環境対策-の5部門に19社21人
工事成績80点以上の約320件から選定
 選考の対象となったのは、県内業者(JVを除く)が施工した請負金額250万円超、工事成績評点80点以上の県発注工事。ただし、施工業者が前年度と前々年度に完成した県発注工事で、評点65点未満の工事があった場合や、監督処分・指名停止措置を受けた場合、事故報告があった場合は除く。
 19年度に完成した請負金額250万円を超える県発注工事は約2900件。このうち、工事成績評定点が80点以上の工事約320件について内容を審査し、品質、施工管理、安全対策、高度技術、創意工夫、環境対策―の6部門ごとに優良工事を決めた。
 今回表彰者の部門ごとの内訳は、品質5件、施工管理11件、安全対策5件、創意工夫1件、環境対策3件。高度技術は18年度から3年連続で該当が無かった。
 発注機関別では、八代地域振興局が4件と最も多く、次いで芦北地域振興局3件、球磨地域振興局2件。
 表彰を受けた19社21人のうち、叶X工業は2年連続、鞄本法面土木と轄竚組、竹内豊氏(轄竚組)は18年度に次いで2度目の表彰となった。
 県庁行政棟新館2階AV会議室で7月30日にあった表彰式には、施工業者の代表者らと現場代理人・主任(監理)技術者が出席した。
 安田副知事は、蒲島県知事のお祝いの言葉を代読。表彰部門ごとの代表者に表彰状を授与し、新館1階ロビーで受賞者とともに記念写真を撮影した。

 
蒲島知事からお祝いの言葉
 誠におめでとうございます。心からお慶び申し上げます。また、皆様方には日頃からそれぞれの地域において安全安心な熊本づくりに多大な貢献を頂いており、あらためまして感謝申し上げます。
 公共工事は、近年多発している大規模な災害を早期に復旧したり、未然に防ぐことで県民の生命・財産を守るとともに、県民がより快適な環境で生活や生業を営むための社会資本を整備するものでもあります。
 このため、施工に携わられる皆様方には、工事の品質を確保し、県民のニーズに応じた施工を行うことはもとより、現場条件にあった技術力、関係者のご理解を得るための丁寧な説明など、幅広いマネジメント能力が必要となります。
 こうしたことを踏まえ、熊本県優良工事表彰制度は、県が発注した工事について他の模範となる優良な工事を表彰することで、施工者の技術力と業界の社会的評価を高めることを目的として実施しているものです。
 本日は、施工された会社だけでなく、優良工事を技術・現場監理の両面から支える主任技術者等の皆様もあわせて表彰したものであります。
 また、総合評価入札方式では、本日の表彰実績を評価点に加点するとともに、品質を高めるための企業努力を高く評価しております。皆様方におかれましては、今回、受賞された技術や現場管理能力の更なる研鑽に努められ、今後とも他の模範となる工事を施工頂くようお願いいたします。
 このような取り組みを通じて安全安心な熊本づくりが進み、あらゆる産業を支える社会資本の整備が更に進展することを祈念申し上げ、ごあいさつとさせて頂きます。=表彰式での知事あいさつ(代読)より抜粋=
<08年8月4日号12面>

糾J田建設(水俣市) 
芦北管内災害関連緊急治山事業第27号工事

品質(表彰部門) 倉間 正文氏(現場代理人・主任技術者)

――苦労した点はありますか
 山間部の治山工事で、手作業が多く大変でした。資材関係は、索道で運搬することが出来ましたが、土留工の施工は手作業でした。集水ボーリングには、重機にクラムシェルを設置し、掘り下げました。地すべり工事は今回が初めてだったので、色々勉強させて頂きました。
――品質管理で特に心がけたのは
 コンクリートの強度を出すための生コン管理には特に神経を使いました。夏は水をかけながら、湿潤状態を常に保つように工夫しましたし、冬は、練炭を使い、凍らないように気を付けました。時間を掛けて、じわじわと乾かすことが品質向上につながったようです。
――経歴をお聞かせ下さい
 東京の調査測量会社に13年程勤めました。その間、東北の測量専門学校に通い、測量士の資格を取得。東北支店長を11年間勤め上げ、平成5年からの会社です。1級土木施工管理技士を取得してから6年程になります。
――評価につながったのは何だと
 何事も積み重ねが大事。様々な失敗、成功を活かしながら、プラスに出来ていなければダメ。賞を貰って以前と何が違うのか考えたら、変わったのは全体が見渡せるようになったこと。そうすることで現場の携わる人がまとまってくる。自分の口癖である妥協するな≠フ精神が周りにも伝わっていました。

【工事概要】
 山腹工0・17f、地すべり工0・54f、土留工5基76・5b、集水井工1基、法切工4524立方b、集水ボーリング工200b、排水ボーリング工41b。場所は水俣市薄原字石堀。工期は平成19年7月13日〜20年2月29日。
〈08年8月14日号2面〉

葛{崎建設(八代市)
荒瀬ダム泥土除去工事(百済来川工区)他合併
施工管理(表彰部門) 森田 頼一氏(現場代理人・主任技術者)


――工事を振り返って苦労した点は
 除去した泥土は高含水比のため、完全な乾燥を待って運搬するのですが、それでも水分が抜けない場合は、良質な砂質土と撹拌させてから運び出します。泥土には空き缶やビニール、木くずなど多くのゴミも混入しており、分別する塵芥処理工も実施しました。
 また、現場の地盤が軟弱だったことから、運搬に使う仮設道路のルート決定が難しく、極端に地盤が悪いところでは、上流の礫質土を敷くなどして道路を確保。全体的に手間と時間がかかった大変な作業でした。
――これまでの経歴を
 現場代理人としては10年のキャリアになります。現場はどこも思い出深いもの。芦北御立岬公園の駐車場と海水浴場を繋ぐ歩行者専用のトンネルは、業界に入って間もない20代半ばに手掛けた作品です。今見ると「こうしておけばよかった」と反省することばかりですが。
――仕事上心がけていることは
 作業員のことを一番大切に考えています。明るい職場でなければ良い仕事はできません。人を笑わせることが好きですので、冗談を交えるなどしてコミュニケーションをとり、仕事をしやすい現場環境を常につくっています。

【工事概要】
 ▽場所/八代市坂本町田上▽概要/泥土除去6909立方b、泥土分別1382立方b、泥土運搬(L33`)6633立方b、シスト(泥土)除去400立方b、泥土運搬(L33`)400立方b▽工期/平成19年11月12日〜20年3月14日。
〈08年8月21日号2面〉

ダンレイ梶i熊本市)
くすのき園空調設備改修工事
施工管理(表彰部門) 澤村 光輝氏(現場代理人) 立花 正信氏(主任技術者)


――作業時間に制約があり苦労されたそうですが
 現場は、数棟からなる身体障害者の授産施設でしたので、入居者の安全・安心を第一に考えて作業時間を組みました。宿泊棟では、部屋にいない時間帯に合わせて施工。製織棟や加工作業棟では、資材の搬入や撤去時に危険が及ばないよう、土・日に施工しました。
――施工管理部門での受賞でしたね
 前もって園の関係者とは、全体の作業工程を綿密に打ち合わせしました。およそ5カ月間の工期でしたが、実際は、冷房期間終了後から、暖房開始時期までの約2カ月間で工事を終えました。暖房開始時期には試運転を行いました。
――そのほか留意した点は
 障害者の方が安心して使えるよう、機能性や使い勝手を優先させました。また、作業しやすい環境になるよう、現場周辺の草刈りなどを行い、園内をいつもきれいに保つよう心がけました。
――経歴と今後の抱負を聞かせてください
 工事に関する資格はほとんど取得し、県庁本館や熊本市役所など多くの現場に、現場代理人や主任技術者として携わってきました。これからは、若い技術者を育てていくことが私の役目だと考えています。〔立花〕
 3年前に一級施工管理技士の資格を取得し、今回初めて現場代理人を務めました。現場をつくっていくという意味で、やり甲斐を感じます。もっと経験を積んで、兼任で任せてもらえるよう頑張りたいと思います。〔澤村〕

【工事概要】
 ▽工事場所/宇城市松橋町豊福2832▽概要/空調設備、自動制御設備、給湯設備、天井補修、撤去工事、産業廃棄物処分▽着工/平成19年8月13日▽竣工/平成20年1月10日。
〈08年8月25日号2面〉

(資)竜北建設(氷川町)
和鹿島地区海岸保全事業第2号工事
施工管理・品質(表彰部門) 西村 勝氏(主任等監理技術者・現場代理人)


――品質管理で特に力を入れた点・苦労した点は
 真夏の猛暑日が続く現場での作業だったので、高温によるコンクリートの品質低下が無いように養生する点に力を注ぎました。遅延形のAE減水剤を使用していましたが、露出部の乾燥が予想以上に早かったため、打ち込み直後から養生マットで覆い、散水して型枠とコンクリートの温度低下処置を施さなければならなかったため、通常の工事より多大な手間が掛りました。
――主任等技術者(現場代理人)としての経歴は
 平成13年に1級土木施工管理技士の資格を取得し、県発注工事では今まで、氷川11年発生河川災害復旧助成工事や高塚地区ため池等整備事業などに現場代理人として携わりました。
――今後の抱負は
 今回受賞できたことで、自分の仕事に自信が持てました。今後も色々な現場で、経験を積み重ね、技術の研鑽に励み、会社に貢献できれば良いと考えています。

【工事概要】
 ▽工事場所/八代郡氷川町若洲地内▽概要/施工延長219・30bの護岸工事。消波ブロック1419個の製作・据付工▽着工/平成19年6月28日▽竣工/19年10月15日。
〈08年8月28日号2面〉

徳南建設(株)(水俣市)
水俣川広域基幹河川改修工事
施工管理(表彰部門) 石崎 健太氏(現場代理人・主任技術者)

――工程管理が大変だったそうですね
 現場は出入り口が1カ所しかない上、作業ヤードが狭いところでした。このため材料搬入が大変で、1日の施工に見合った量の材料を搬入するよう綿密に打ち合わせました。自然石ネット工は初めての施工だったので、現場従事者全員で工法の指導を仰ぎ、工夫できたことが良かったと思っています。
――気を付けたことはありますか
 地元や発注者との協議はいつも大事にしています。隣接する地主さんの要望にも上手く対処し、施工前、施工中にも気を配りました。苦情が多い現場だと聞いていましたが、スムーズに施工することが出来ました。
――キャリアと今後の目標などを
 2級土木施工管理技士を6年前、1級を3年前に取得。新幹線工事に伴う国道3号の改良工事などを管理した実績があります。これまでもそうですけど上手く行った現場というのは、発注者、近隣住民、現場従事者との協議が良く出来ているのがほとんど。話し合いを大切にして今後の現場につなげていきたい。

【徳南建設鞄。井社長の話】
 地元に優秀な人材を残すことが我々の務め。若いけど経験豊富で、全幅の信頼を置いている。

【工事概要】
 ▽工事場所/水俣市長野地内▽概要/護岸工、施工延長100b、自然石ネット工784平方b▽着工/平成19年9月14日▽竣工/20年3月14日。
〈08年9月1日号2面〉

(株)日本法面土木(熊本市)
南田内大臣線単県災害防除(臨道債)工事
安全対策(表彰部門) 福山修司氏(現場代理人・主任技術者)

――苦労した点は
 転石・落石が多く、作業中も頻繁に崩落が起きていたため、真下の道路を通る第三者の安全確保にとても神経を使いました。車や歩行者が通る際には、作業を一時中断して、静かに通過するのを待っていました。少し動くだけでも岩肌が崩れ、道路を横切って谷底まで落ちていましたから。
――施工・技術面で採用した工法は
 ロープネット工を採用することで、自然景観を損ねることなく復元することができました。時間の経過とともに草木が生え、施工個所が目立たなくなり、さらに小さい石の落石も防ぐことができます。環境を重視しなければならない時代、このような施工が要求されているようです。
――経歴をお聞かせ下さい
 平成9年の入社当時から現場代理人に着任して、今年で11年目になります。印象に残る現場は、平成12年に手掛けた熊本市立三和中学校裏山の法面工事。設計・施工を行った時、初めて3次元の図面作成をしました。いろんな角度で現場状況の把握ができたことを懐かしく思い出します。
――今後の抱負は
 ここまで施工すれば大丈夫≠ニ思う工法をイメージし、アイディアを施主に提案しながら、工事を進められるようになることを目指しています。現場に適合した作業をすることで、より安全で何らかのプラスアルファがある施工が可能になると思います。
 地域・行政担当者など関わった方々に満足してもらえ、自分自身のスキルアップにも繋げていきたいです。

【工事概要】
 ▽場所/上益城郡山都町津留▽概要/ロープネット工1663平方b、延長91・9b▽工期/平成19年11月6日〜20年3月21日。
〈08年9月4日号3面〉

(株)中山建設(八代市)
芦北坂本線緊急地方道路整備(田上1号橋下部工)工事
安全対策(表彰部門) 小田 尚正氏(現場代理人・主任技術者)


――安全対策に向けどのような取組みを
 工事は県道の橋梁下部工工事で、川のそばを深さ約10b掘りました。計画当初はオープンカットの予定だったのですが、地盤を確認したところ崩壊する恐れがあったので、地域振興局の担当者と協議し、モルタル吹付に変更。山崩れが起きないよう対策を取りました。
――周辺にも配慮されたとか
 現場は地区の生活道路になっており、町内の方や保育園児がよく通行していました。安全のためガードレールを設置していましたが、園児が通る時には自ら足を運び、安全を確認するよう心がけました。
 工事の後半になると、地区の方も慣れてしまい、平気で重機の横を通行するようになっていましたので、再度、安全確認の周知徹底に努めました。
――どういった点が表彰につながったと
 役所の方に良い環境を作って頂き、仕事がスムーズに運びました。安全管理にしても、私の提案がすぐに採用され、現場の安全を確保できたと思います。
 また、芦北坂本線はこれまでも我が社で何度か施工していました。先輩方が残してくれたデータやノウハウを活用できたことも、大きかったと感じます。
――経歴・抱負を
 別の会社に10年ほど勤め、4年前にこちらに入社しました。1級土木施工管理技士、1級舗装施工管理技術者の資格をを取得しており、これまで八代鏡線や芦北坂本線の道路工事に携わってきました。今後も、一番大切な家族を守るために、仕事を頑張っていきたいですね。

【工事概要】
 ▽工事場所/八代市坂本町川岳▽概要/橋梁下部工(逆T式橋台)1基〔L17・5b、H8・3〜11・1b〕、護岸工(ブロック積擁壁)302平方b〔H5・5b、L55b〕▽着工/平成19年11月18日▽竣工/20年3月14日。
〈08年9月8日号3面〉

(株)中村組(八代市)
平和地区経営体育成基盤整備事業第4号工事
施工管理・品質(表彰部門) 松村 冨士夫氏(現場代理人・主任技術者)


――施工管理・品質での表彰ですが、特に力を入れた点・苦労された点は
 農業用水管の敷設において、施工後の確認が難しいことから埋設物の位置及び変化点を特定するため、公共座標を用いた施工管理(3次元)に特に力を入れました。また、掘削断面の原寸定規を作成し、既定掘削断面を労働安全上からも確保しました。
 用水路施工において、コンクリート既設打継ぎ面からの漏水防止に水膨張止水材を独自に設置し、品質向上を図るため漏水防止対策に苦労しました。
――主任等技術者(現場代理人)としての経歴は
 昭和58年に入社し、平成元年に一級土木施工管理技士を取得し、八代管内の工事をはじめ、数多くの農業土木・土木工事に携わりました。
 平和地区の工事は、今回を合わせ、三期連続で現場代理人として従事しました。
――今後の抱負は
 今回の受賞をきっかけに、新工法や新技術の習得に努め、更なる技術力の向上を目指し、地域社会に高い評価を得られる建設物を提供していきたいと思っています。
 これからも経験を重ね、高い評価を得られるよう努力し、頑張る所存でいます。

【工事概要】
 ▽工事目的/八代市平和地区の農業基盤を整備し、事業の推進を図る▽工事場所/八代市北平和町・南平和町地内▽概要/揚水機場〜農業用水管(Vu,RR管150_〜400_)・施工延長3140b、幹線用水路(B1350×H1000)・施工延長107m▽着工/平成19年7月3日▽竣工/平成20年2月20日。
〈08年9月11日号2面〉

(株)中村建設(天草市)
龍ケ岳御所浦線地域連携推進改築(離島)(嵐口橋P3橋脚)工事
品質(表彰部門) 神田 良治氏(現場代理人・主任技術者)


――工事で苦労した点は
 御所浦島と前島を結ぶ嵐口橋の橋脚基礎工で、今回のような海底での地盤改良工事は初めてだったので、情報集めから始めました。
 海底軟弱地盤を固めていく深層混合処理工は、船内のGPSで確認しながら、223本の杭を座標通りに打ち込むという緻密な作業で、一番神経を使いました。工事と並行して、コンクリート量を決める事前配合試験には、データを出すまでに約2カ月間費やしました。
――品質部門での表彰ですが
 敷砂工では、砂が流れて付近の漁場に悪影響を及ぼさないように、施工区間に砕石を敷いてその上から砂を投入し流出を抑えました。
 また、深層混合処理工の施工後には、コンクリートがきちんと固まっているかどうかチェックボーリングを実施しました。一つ一つの工程に手間をかけたことが、今回の評価に繋がったと思っています。
――経歴やモットーをお聞かせください
 熊本県立天草工業高校を卒業後、昭和53年に今の会社に入社し、昭和62年に1級土木施工管理技士を取得しました。
 仕事で心がけていることは自分の目で見て確かめること=B書類だけでなく、現場に出向いて、工事の状況を常に把握し、何を聞かれても説明できるようにしておきたいです。

【工事概要】
 ▽工事場所/天草市御所浦町嵐口▽概要/オールケーシング工11本、深層混合処理杭223本、基礎敷砂工732立方b、砕石マウンド投入工8079立方b、コンクリートブロック30d2個、同50d1個▽着工/平成19年10月2日▽竣工/20年3月25日。

〈08年9月15日号2面〉

(株)球磨電設(人吉市)
人吉高校五木分校電気設備工事
施工管理(表彰部門) 中神 成八氏(現場代理人・主任技術者)


――五木中学校と連なる建物ですが、ご苦労も多かったのでは
 共用棟を介して、高校と中学校・体育館が繋がっています。共用棟では、中学校の工事を担当する業者との間で、幹線系統図や施工図の確認を頻繁に行うとともに、取付機器を統一化するなど、バランスのとれた仕上がりになるよう心掛けました。
 代替地である現場に行くには1本の進入路しかなく、高校と中学校の工事が輻輳した時は、資材搬入なども大変でした。
――先生や生徒さんたちとユニバーサルデザイン(UD)のワークショップを開催されたとか
 「なりきりワークショップ」と題し、工事期間中に2回開きました。実際に車イスや松葉杖を使用して、スイッチ・コンセント・トイレの呼出ボタンなどを体験してもらったんですよ。生徒さんからは色々な質問や感嘆の声が上がるなど、改めてUDの重要性を再認識しました。
――経歴をお聞かせ下さい
 入社26年目になります。現場代理人としては、人吉第一中学校の新築工事が最初の現場です。その後、県や市町村の工事で現場代理人・主任技術者として18年間務めています。
――今後の抱負などを
 会社の経営理念の一つに「誠意と創意工夫をもって顧客のお役に立ち、その満足度を高める」とあります。私自身も、その中にある創意工夫≠もう一度見直し、現場に応じた新たな手法にチャレンジしていきたいです。

【工事概要】
 ▽工事場所/球磨郡五木村甲字下手▽概要/電気設備一式=高圧受電設備、幹線動力設備、トイレ呼出設備、自働火災報知設備、テレビ共聴設備など▽着工/平成18年8月9日▽竣工/19年6月29日。
〈08年9月18日号3面〉

(株)九建(植木町)
上内田川総合流域防災事業(河川改修)工事
環境対策(表彰部門) 村島孝明氏(現場代理人・主任技術者)


――環境保護対策に力を入れたそうですね
 河川の生態系を保護する目的で、自然本来の小川に近い川づくりを目指しました。木野川はもともと浅い川で、通常の護岸工を施すと20a程度の平坦な深さとなり、魚が住み着く場所がなくなってしまいます。そこで、川の中に大小の置き石を設置し、水深1bほどの深瀬や緩急のある水の流れを造り出しました。
――施工にあたり気をつけた点は
 魚によって動き方や住む場所が違うことから、まず施工前に生態系の調査に取り組みました。置き石の間隔や角度を計算し、ただ深瀬を造るのではなく、水が循環しながら酸素を供給する「よどみ」ができるように工夫しました。さらに下流の漁業関係者に配慮し、川が濁らないように心懸けて作業しました。
――これまでの経歴と今後の目標を
 熊本県立八代農業高等学校を卒業後、建設業に携わり、今年で11年目になります。平成17年に1級土木施工管理技士と1級舗装施工管理技士の資格を取得し、今は1級建築施工管理技士の取得を目指して勉強中です。
 これまでは、どちらかというと道路が主な担当現場でしたが、今後は港湾の現場や、建築工事にも携わっていければと思っています。そして、またこの賞が受賞できるよう頑張っていきたいです。

【工事概要】
 ▽工事場所/山鹿市菊鹿町木野地内▽概要/護岸工、施工延長299・2b、護岸工271・2b、袋工166袋、排水樋門1カ所▽着工/平成19年3月22日▽竣工/20年3月28日。
(08年9月22日号3面)

三和建設(株)(人吉市)
万江川18年発生河川災害復旧工事
施工管理・環境対策(表彰部門) 元田芳弘氏(現場代理人・主任技術者)

――環境対策で高い評価を受けられたようですね
河川の汚濁防止対策を徹底するため、大型土のう等で沈砂池を3重に設け、その下流側にはフェンスを2重に設置しました。河川敷の工事についても、6月のアユ漁解禁に間に合うよう、急ピッチで作業を進め、無事に完成させることができました。釣り人の方にもご迷惑を掛けなくてすみ、よかったと思います。
――管理面でもご苦労されたとか
 現場内には2つの工場がありましたので、営業等に支障を来さないよう、施工方法や施工時期の打合せは綿密に行いました。通勤や散歩される方も多い場所でしたが、「きれいに復旧されていますね」と言われた時は嬉しかったです。
――経歴等をお聞かせ下さい
 入社して20年になり、昭和60年に一級土木施工管理技士の資格を取得しました。これまで、道路や河川、橋梁など数多くの工事に携わってきましが、それぞれに思い出深いものがあります。今でも担当した現場を通ると、当時の出来事が鮮明によみがえりますよ。
――今後の抱負などございましたら
 公共工事の縮小など建設業を取り巻く環境は、厳しさを増すばかりですが、今こそ様々な発想や提案ができる技術力≠ェ大切だと思います。そのためにも、日々勉強を続けるなど地道な努力を重ねていきたいですね。

【工事概要】
 ▽工事場所/人吉市上林町▽概要/復旧延長205m、環境保全型ブロック張1519m2、3t型根固ブロック製作・据付939個、植生工1045m2▽着工/平成18年12月28日▽竣工/19年8月31日。
(08年9月25日号2面)

(株)江川組
文政地区海岸保全事業第2号工事
施工管理・品質(表彰部門) 西田 浩之氏(現場代理人・主任技術者)

――施工する上で留意された点は
 海岸での工事だったので、潮の干満には注意を払いました。また、作業時期が夏場だったので、熱中症対策など作業員の健康管理にも配慮しました。
――品質と施工管理での表彰でしたね
 夏期の打設工事ということで、非常に気温が高く、暑中コンクリート対策が必要でした。散水や直射日光の遮断で骨材の温度上昇防止に努めたほか、遅延型混和材を使用するなどの対策を取りました。
 築堤盛土工では、盛土材に九州新幹線杭工事の残土を再利用しましたが、土質試験でのコーン指数が低かったので、含水比の改善を行いました。自然ばっき乾燥により含水比を低下させる方針とし、ヤードでの土を1層当たり20a程度採取するなど工夫。規格値を満たした盛土材に改善することができました。
――これまでの経歴を
 平成10年に入社。12年より現場代理人、主任技術者として八代管内の現場に携わり、17年度には1級土木施工管理技士を取得しました。
――今回の受賞について
 技術者として大変嬉しいですね。受賞は、現場に携わった作業員の方々の質の高い技術力の賜物と思っています。この表彰を励みに、同僚と切磋琢磨しながら技術・知識の向上に努め、来年、再来年と受賞できるよう頑張ります。

【工事概要】
 ▽工事場所/八代市鏡町北新地地内▽概要/施工延長108b、堤防嵩上げ工、根固工、築堤盛土工、坂路工、排水構造物工▽着工/平成19年6月21日▽竣工/19年10月26日。
(08年9月29日号2面)

(有)杉野建設(熊本市)
熊本有明海南部地区漁場環境保全創造事業第1号工事
施工管理・安全対策(表彰部門) 松永 弘氏(現場代理人・主任技術者)


――施工管理と安全対策での表彰ですが具体的に取り組まれたことは
 水中で掘削場所が見えないので、レッドという道具で深さをあたりながら作業し、掘削後の音響探査で再度、確認しました。
 また、漁協や地元の方が干潮時にアサリ採りに行かれる場所なので、満潮時での作業でしたが、回転式の警戒灯を船舶につけ、事故防止に努めました。
――地元との打ち合わせにご苦労されたのでは
 9月になると海苔養殖の場所決めとかが始まるので、海水を濁さない、工期内に作業を終える、という点にかなり気を使いました。汚濁防止膜を張ってはいますが、濁りは広がっていくもの。「これでいいですか」と確認してもらいながら施工しました。地元の方の生活がかかっている海での作業ですから。
――経歴・資格等は
 建設業界に入って33年ほどになります。昭和50年頃に一級土木施工管理技士の資格を取得し、代理人として最近では浚渫工事や農道工事を手掛けています。
―仕事で心がけていることは何ですか
 当たり前のことですが、綿密に打ち合わせをして、やるべきことをきちんとやることでしょうか。その日の仕事の流れを把握してもらったうえで、作業に入って頂くよう心がけています。
―抱負をどうぞ
 社長から「ものを作るには早く安く綺麗なものを」とよく言われていますので、これを実現することが大きな目標です。また、しゅんせつ工事での受賞は初めてと聞いています。えらいものを貰ったなとプレッシャーもありますが、賞に負けないよう頑張ります。

【工事概要】
 ▽工事場所/熊本市▽概要/しゅんせつ工事=作澪・覆砂作澪3万2780立方b、覆砂10万9000平方b▽着工/平成19年6月27日▽竣工/19年9月28日。
(08年10月2日号3面)

(株)大乗(五木村)
球磨管内林地荒廃防止事業通常地域第13号工事
施工管理・環境対策(表彰部門) 川橋 又男氏(現場代理人・主任技術者)


――難工事の現場だったそうですね
 現場一帯は石灰岩層が多かったため、床堀りに苦労しました。大型ブレーカーのチゼルも歯が立たず、何本も折れたんですよ。結局、火薬を併用した施工で、工期の短縮を図りました。重機の搬入も、現場が急勾配だったため、一度分解してから、ケーブルクレーンで運び、再び現場で組み立ててから作業を行いました。
――希少植物も自生していたとか
 標高850bの地点で、福寿草やシャクヤクなどの高山植物が自生していました。作業通路や施工現場の植物は、安全な場所に移植したのですが、このことが、環境対策での評価につながったと考えています。2〜3月のシーズン時には、見学者の車が一日150台程来ましたので、誘導や道案内をしたことが印象に残っていますね。
――これまでの経歴等をお願いします
 平成5年に入社し、その後、2級土木施工管理技士を取得しました。これまで、舗装、災害復旧、法面、林道開設などの工事などに携わりました。
――受賞の感想や今後の抱負などございましたら
 私達の住む五木村は、平地がほとんど無く、急峻な山裾で生活しており、安心・安全のためにも砂防工事や治山工事が必要だと痛感しています。今回の受賞は、思いがけないことでしたが、自分の仕事が世の為、人の為になることを再認識しました。これからも、施工技術の研鑽に励み、頑張っていきたいと思います。

【工事概要】
 ▽工事場所/球磨郡五木村土会平▽概要/谷止工工事=堤高10b、堤長31・5b、コンクリート打設471立方b▽着工/平成18年12月19日▽竣工/19年7月10日。
(08年10月9日号2面)

表彰者は次のとおり(敬称略)
施工業者名 住所 現場代理人 主任(監理)技術者 表彰部門 工事名 発注機関
諫山工業 熊本市白山3-2-15 木村 誠 同左 安全対策 熊本高森線単県舗装補修(臨道債)工事 熊本土木事務所
巨剿建設 熊本市河内町船津1052 松永 弘 同左 施工管理、安全対策 熊本有明海南部地区漁場環境保全創造事業第1号工事 玉名地域振興局
葛繻 鹿本郡植木町岩野1375 村島 孝明 同左 環境対策 上内田川総合流域防災事業(河川改修)工事 鹿本地域振興局
叶X工業 阿蘇市黒川1347 夏 泰幸 同左 創意工夫 黒川18年発生河川災害関連工事 阿蘇地域振興局
鞄本法面土木 熊本市江津3-11-19 福山 修司 同左 安全対策 南田内大臣線単県災害防除(臨道債)工事 上益城地域振興局
樺村組 八代市北原町2199-2 松村 冨士夫 同左 施工管理、品質 平和地区経営体育成基盤整備事業第4号工事 八代地域振興局
(資)竜北建設 八代郡氷川町鹿野682-5 西村 勝 同左 施工管理、品質 和鹿島地区海岸保全事業第2号工事 八代地域振興局
轄]川組 八代市鏡町両出1324-1 西田 浩之 同左 施工管理、品質 文政地区海岸保全事業第2号工事 八代地域振興局
樺山建設 八代市夕葉町3-7 小田 尚正 同左 安全対策 芦北坂本線緊急地方道路整備(田上1号橋下部工)工事 八代地域振興局
糾J田建設 水俣市白浜町18-18 倉間 正文 同左 品質 芦北管内災害関連緊急治山事業第27号工事 芦北地域振興局
轄竚組 水俣市洗切町14-1 竹内 豊 同左 施工管理 湯の児海岸建設海岸高潮対策工事 芦北地域振興局
徳南建設 水俣市浜松町56-1 石崎 健太 同左 施工管理 水俣川広域基幹河川改修工事 芦北地域振興局
椛蜿 球磨郡五木村甲2672-8 川橋 又男 同左 施工管理、環境対策 球磨管内林地荒廃防止事業通常地域第13号工事 球磨地域振興局
三和建設 人吉市五日町26-5 元田 芳弘 同左 施工管理、環境対策 万江川18年発生河川災害復旧工事 球磨地域振興局
樺村建設 天草市五和町御領12200 神田 良治 同左 品質 龍ケ岳御所浦線地域連携推進改築(離島)(嵐口橋P3橋脚)工事 天草地域振興局
竃セ興建設 熊本市沖新町829-2 大石 堅盛 松成 健 安全対策 熊本駅周辺連続立体交差(田崎仮設跨線橋)負担金工事 新幹線・熊本駅
周辺整備事務所
ダンレイ 熊本市近見7-3-14 澤村 光輝 立花 正信 施工管理 くすのき園空調設備改修工事 土木部建築課
葛{崎建設 八代市坂本町荒瀬6330 森田 頼一 同左 施工管理 荒瀬ダム泥土除去工事(百済来川工区) 企業局工務課
葛磨電設 人吉市西間下町花切1041-1 中神 成八 同左 施工管理 人吉高校五木分校電気設備工事 教育庁施設課

[目次]