5部門で20社40人を表彰        平成19年8月2日〜10月15日新聞掲載
 熊本県は7月31日、平成19年度「熊本県優良工事表彰者」を発表した。県が発注した18年度完成工事を対象に審査したもので、20件を優良工事として決定し当該工事の施工業者と現場代理人・主任(監理)技術者を表彰した。
 施工者の技術力を積極的に評価し、他の模範となる特に優良な工事を施工した者を表彰することで、技術と施工意欲の更なる向上を図るとともに、当該施工者の社会的評価を高め、建設産業の振興に繋げるねらい。18年度からはじめ、今回が2回目。

18年度に完成した250万円超の県発注工事
工事成績評定点80点以上の約200件から選定
 選考の対象となったのは、県内業者(JVを除く)が施工した請負金額250万円超、工事成績評点80点以上の県発注工事。ただし、施工業者が前年度と前々年度に完成した県発注工事で、評点65点未満の工事があった場合や、監督処分・指名停止措置を受けた場合、事故報告があった場合は除く。
 18年度に完成した請負金額250万円を超える県発注工事は約3000件。このうち、工事成績評定点が80点以上の工事約200件について内容を審査し、品質、施工管理、安全対策、高度技術、創意工夫、環境対策―の6部門ごとに、点数の上位者から順に優良工事を決めた。
 今回表彰者の部門ごとの内訳は、品質6件、施工管理13件、安全対策4件、創意工夫2件、環境対策1件。高度技術は18年度に続き該当無し。発注機関別では、芦北地域振興局が5件と最も多く、次いで阿蘇地域振興局3件、鹿本・八代・天草地域振興局と営繕室がそれぞれ2件。

7社2人は2年連続
 表彰を受けた20社20人のうち、肥後技研梶A葛g田企業、叶ツ木工務店、吉永建設、竃リ崎建設、兜ス松建設、吉海建設梶A屋林深氏(竃リ崎建設)、平岡一喜氏(吉海建設梶jは18年度に続き2年連続の表彰となった。

7月31日に表彰式
 県庁行政棟新館2階AV会議室で7月31日にあった表彰式には、施工業者の代表者らと現場代理人・主任(監理)技術者が出席した。
 安田副知事は、潮谷県知事のお祝いの言葉を代読。受賞者一人ひとりに表彰状を授与し、受賞者とともに、記念写真を撮影した。

潮谷知事からお祝いの言葉
 誠におめでとうございます。皆様方には日頃からそれぞれの地域において社会資本の整備を通じた安全で魅力ある郷土づくりに多大な貢献を頂いております。
 特に今回の豪雨災害に対して建設産業界の皆様には災害の未然防止や応急工事など迅速に対応していただき心から感謝を申し上げます。
 さて、昨今の公共投資は、国の歳出削減や三位一体の改革等のなかで、縮小傾向にありますが、建設産業は依然として地域経済や雇用を支える本県の重要な産業であり、県民生活に欠くことの出来ない良質な社会資本づくりに寄与して頂いております。
 本県では平成16年3月に熊本県建設産業振興プランを策定し、技術と経営に優れた建設産業の育成に努めておりますが、なかでも技術力の向上等を図るために昨年、この表彰制度を設けたところでございます。
 公共工事は、それぞれの現場に応じた特注品を生産する仕事であり、工事を予定どおりに施工するためには、現場条件にあった技術力のみならず、地元の受益者や地権者を含め多数の関係者とのパートナーシップによる幅広いマネジメント能力が必要となります。
 また、本県では誰もが暮らしやすく豊かな熊本の実現のため、熊本ユニバーサルデザイン振興指針を策定し、これを県全体の取り組みにつなげていきたいと考えております。
 公共工事の分野においても、農業農村整備事業について、UDガイドを作成するなど、積極的な取り組みを進めているところです。
 こうしたことを踏まえ、本表彰制度では、施工される会社だけではなく、優良工事を技術、現場管理の両面から支える主任技術者の皆さんも表彰することとしております。
 平成17年4月には、公共工事の品質確保の促進に関する法律が施行され、公共調達にあたっては、価格のみの競争から価格と品質を総合的に優れた調達への転換を促進することとされました。本県でも電子納品の導入や、入札における総合評価方式の試行など、企業の技術力を高く評価する取り組みを進めておりますが、何よりも皆様が主役であると思っております。皆様方におかれましては、今回受賞された技術や、現場管理能力の更なる研鑽に努められ、今後とも他の模範となる工事を施工いただくようお願いいたします。そういったことで、県民の安全・安心な暮らしが確保され、あらゆる産業を支える社会資本の整備が更に進むことを祈念し、ごあいさつとさせていただきます。 =表彰式での知事あいさつ(代読)より抜粋=
〈07年8月2日号10面〉

(資)吉永建設(八代市) 
平和地区経営体育成基盤整備事業第2号工事

品質(表彰部門) 八岡 弘氏(現場代理人・主任技術者)

――工事概要は
 八代市北平和町地内の揚水機場と用水路を施工する農業基盤整備事業です。1号揚水機場1カ所、幹線1号用水400b、支線1号用水451b―を施工しました。工期は平成18年8月25日から19年3月9日です。
――苦労した点はありますか
 施工場所が干拓地で海抜ゼロメートル地帯だったので1bも掘れば湧水し、ポンプアップなど対応策に追われました。如何にドライな状態で作業をするか。コンクリートのひび割れを無くし、綺麗に仕上げるよう心がけました。
――新工法を取り入れたと
 揚水機場のため池に新工法を採用しました。基礎工にセメントを攪拌して処理したことや特殊ビニールを使い、最小限のコンクリート打設に抑えました。前例がなかったので戸惑いましたが、コスト縮減に貢献することが出来ました。
――経歴をお願いします
 昭和55年に入社して今日に至ります。1級土木施工管理技士を63年に取得し、現場代理人としてやってきました。平和地区の工事はこれまで4年連続施工していますが、農業土木の団体である「熊本県農村振興技術連盟」から毎年、表彰されています。
――更なる活躍を期待します
 品質確保は、社の方針です。その結果、農業土木だけでなく一般土木、林務など幅広く評価を頂いています。いい仕事は誰かが見ている≠ニいった想いで取り組んでいます。〈07年8月20日号4面〉

叶X工業(阿蘇市)
阿蘇東部線ふるさと林道緊急整備事業(開設)第11号工事
安全対策(表彰部門) 山部隆一氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 阿蘇市と阿蘇郡高森町の森林地域を縦断する広域基幹林道の整備です。内容は、既設道路の改良と新設道路の開設で、延長700b、掘削1万3153立方b、路体盛土1838立方b、残土処理1万143立方b、法面整形4176平方bを施工。平成17年12月に着工し、18年7月に竣工しました。
――安全対策部門での表彰ですが、特に力を入れた点は
 既設道路の一部が、近隣中学校生徒の通学路だったため、通行者の安全確保に特に注意を払うよう心懸けたことですね。具体的には、全面通行止めの現場にポールで囲った通学用歩道を設置。路床掘削時には雨などで崩壊の危険性がある路肩部を園芸用シートで覆い、歩道を保護しました。
 このほか、周辺地区住民の理解を得るために工事内容や迂回路などを明記した回覧板を作成配布し、協力を呼びかけました。
――経歴をお聞かせ下さい
 平成14年に入社し、現場代理人は3年目です。これまで法面工事を主に手掛けていたのですが、今回初めて道路改良工事に携わりました。
――今後の抱負を
 建設業界に入って5年ですが、まだまだ経験が浅く、学ぶべきことがたくさんあります。夢は長大橋の施工。数多くの現場をこなし、技術に磨きをかけたいですね。〈07年8月23日号2面〉

株後建設社(小国町)
阿蘇管内災害関連緊急治山事業第14号工事
施工管理・安全対策(表彰部門) 北野宏一氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 平成17年7月の集中豪雨により崩壊した渓間地での災害関連治山事業です。場所は阿蘇郡小国町上田字合志A地内。内容は、谷止工2基(989立方b)、間詰工60平方b、作業道一式。18年4月に着工し、同年9月に竣工しました。
――施工を行う上で苦労された点は
 施工期間が梅雨時期と重なり、大雨時には、2次災害の恐れもありましたので、工事の中止を余儀なくされる事がしばしば。土砂の流入等があり、作業工程の遅れも生じました。遅れを取り戻すため、晴れの日を選んでは、作業員を増やすなど、何度も工程を組み直した結果、工期より約1カ月も早く完了することが出来ました。天気予報は欠かさずチェックしていましたね。
――これまでの経歴は
 入社20年目で、現場代理人としては15年目です。これまでに土木をはじめ、舗装、建築、管、造園の1級施工管理技士―を取得。土木と建築を両方持っている人は県内では少ないそうなので、少し自慢です。今後は、違う分野ですが、CALS/ECのエキスパートにチャレンジしようと考えています。
――今後の抱負を
 今回の受賞は、会社のバックアップと協力会社の技術の結晶だと思っています。現場次第ですが、「創意工夫」を受賞したいですね。技術者としては是非欲しいタイトルです。 〈07年8月27日号2面〉

叶ツき工務店(山鹿市菊鹿町)
創意工夫、品質(表彰部門)
有働正司氏(現場代理人・主任技術者)

――工事概要は
 山鹿市菊鹿町五郎丸地内で、ほ場整備1・55f、整地工1・55f、道路工566b、用水路工746b、排水路工236bを施工しました。工期は平成18年9月から19年3月です。
――創意工夫と品質での表彰ですが、配慮された点は
 高低差が大きい傾斜地で砂質のため、降雨時に洗掘しないよう、衣土を使って表面を覆い隠す方法で対応しました。手間もかかりましたが、農家の方が大事にされてきた水田ですので、良質の土壌をつくらないと、作物の生育にも影響します。農家の事を考え、最新の注意を払って作業を進めました。
――御社は2年連続での受賞になりますが
 連続の価値は非常に大きいと社長が喜んでいます。昨年受賞した春口は私より10歳くらい若く、先を越されましたが、これで少し安心しました。受賞は非常に励みになりますし、次の担当現場への取り組む意欲を掻き立てますね。
――今後の抱負を
 地域への貢献と信頼が大切。そのためにも、誇りをもって、社員が一緒になって技術を研鑽していきたい。新技術や新工法が次から次へと出てきますので、勉強の毎日です。若い人たちもがんばっていますので負けられません。〈07年8月30日号2面〉

江口建設工業梶i水俣市)
崎太郎地区急傾斜地崩壊対策工事
施工管理(表彰部門)
稲葉雄二氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 水俣市葛渡地内の崎太郎地区急傾斜地崩壊対策工事で、施工延長は98・4b。現場吹付法枠工1967・5b(F200)、植生基材吹付工846平方b(T5a)―が主な工事です。平成18年10月6日から19年3月26日の工期で施工しました。
――現場の地形で苦労されたと
 現場が民家の裏側でプラントの設置個所が離れていたため、セメントを圧送する配管を長くして対応しました。約200bだったのですが、詰まらないようにホースを塩ビ管にするなど工夫しました。無線でのやりとりだったので、オペレーターの経験や職人さんのカンに随分助けられました。
――技術提案はありましたか
 植生の吹付は通常6種混合の種子を使うのが一般的。今回は現場の植生を調査し、自生するものを使い、自然環境に配慮しました。さらに、法枠工のクラックを防止するため材料分離低減材の活用を提案し、試験施工しました。その結果、クラックがほとんど見られませんでした。良い物が出来て満足しています。
――キャリアを教えてください
 この業界に入って17年になります。現場代理人としては約10年といったところでしょうか。これまで国土交通省、熊本県などの工事で、現場代理人としての実績を重ねました。工種によっては現場での仕事の進め方が違っていたりしますので、それを覚えるのに苦労しました。
――受賞を次のステップとして頑張ってください
 だんだん作業員の高齢化が進んでいることが気がかりです。現在ヘルメットに特殊な塗料を塗って遮熱する実験を進行中です。作業員の健康管理は重要ですから。こうした取り組みに挑戦して新たな評価をいただくことで会社とともに向上していきたいと思っています。 〈07年9月3日号2面〉

青木建設梶iあさぎり町)
錦地区経営体育成基盤整備事業第26号工事
施工管理(表彰部門)
石塚和成氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 球磨郡錦町の農地で、用水路900b、排水路1400b、道路工640bの整備を実施しました。平成18年10月に着工し、竣工は19年3月です。
――施工にあたり、特に留意された点は
 農業土木には、受益者の財産を扱うといった側面もありますので、相互理解を深め、満足して頂ける工事を行うことが重要です。このため、工事の内容や進め方などについて綿密な協議を何度も重ねましたし、現場を訪れた方には、その都度、作業状況を説明しました。
――印象に残る出来事は
工事が完成した後、受益者の方から「立派に整備をしてくれて、どうもありがとう」との言葉を掛けてもらいました。本当に嬉しかったですね。
――これまでの経歴は
 入社23年目を迎え、農業土木には8年間携わっています。今までの経験を踏まえ、反省点をすぐに現場に反映させ、入念な施工を行った点が今回の受章につながったのではないでしょうか。
――今後の抱負などは
 私は、自分が手掛ける工事をお客様に提供する大切な製品≠ニの思いで取り組んでいます。こらからも、新工法や新技術の習得などに努め、喜んで頂ける製品作りを目指していきたいです。
〈07年9月6日号2面〉

樺r田建設(玉名市)
名石浜海岸建設海岸高潮対策(1工区)工事
施工管理(表彰部門)
池田誠剛氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 長洲町名石浜地内の護岸工事です。延長251b間で上部・場所打コンクリート工、構造物撤去工、掘削・切土工、コンクリート擁壁工、基礎工を施工しました。工期は平成18年3月20日から10月27日まででした。
――施工する上で配慮した点、苦労した点は
 海岸の高潮対策としてコンクリート擁壁を造る際、慎重にサイズを計測した点です。その結果、構造物の規格値80%内に収めることができました。また、夏まっさかりの時期に施工したので、生コンが膨張・収縮しないように気を配りました。養生マットの上に置き、毎日1時間おきに散水するなど、なかなか大変でしたが、品質を落とさないようにするには多少の手間は仕方ないですね。
――KY活動にも力を入れていたそうですが
 海岸工事で一番怖いのは油の流出。毎朝のミーティングでは口を酸っぱくして、流出事故を起こさないよう注意をしました。
――これまでの経歴は
 入社して20年が経ちます。1級土木施工管理技士の資格を15年前に取得し、海岸や河川工事など15の現場に携わってきました。
――今後の抱負を
 公共工事の縮小など厳しい状況が続いていますが、できるかぎり多くの現場を手掛け、技術力を磨いていきたいです。そして、また表彰を受けられるような仕事ができるよう頑張ります。
〈07年9月10日号2面〉

(資)島村組(阿蘇市)
黒川敏広域基幹河川改良工事
創意工夫(表彰部門)
山田裕也氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 阿蘇市赤水地内の遊水地建設に伴う樋門の設置です。作業内容は、排水樋管本体工1基、掘削工7403立方b、根固ブロック3d(240個)、護岸工438平方b、仮設工1式。平成18年3月に着工し、19年3月に竣工しました。
――VE提案型対象工事ということですが
 樋門の設置個所は、不等沈下の恐れがありましたので、可撓矢板の設置を指示されていました。そこで従来の製品よりコストも抑えられ、施工性に優れた可撓矢板を提案。現場に適したもので、工期の短縮にもつながりました。
――施工を行う上で苦労された点は
 施工個所が旧河川だったことから水≠ニの戦いでしたね。排水処理では水中ポンプを使って対処し、梅雨時期は、増水により作業の遅れが生じるなど色々と悩ませてくれました。
――これまでの経歴は
 この業界に入って9年目で、現場代理人としては4年目です。昨年1級土木施工管理技士を取得し、道路改良、下水道、橋梁工事に携わってきました。これからは特殊工事など色々な現場を経験したいです。
――今後の抱負を
 優良表彰を目標にしていましたが、こんなに早く達成できるとは思っていなかったので正直驚いています。恐れ多い事ですが、まだ受賞者が出ていない「高度技術」を次の目標にしています。〈07年9月13日号2面〉

葛g田企業(宇城市)
三角港重要港湾改修工事
施工管理(表彰部門)
鶴本貴祐氏(現場代理人・主任技術者)


―工事概要は
 三角港重要港湾改修に伴う岸壁(マイナス10b)の上部工(コンクリート工)、裏込工(捨石)、裏埋工(裏埋土投入)、付属工(防舷材設置)工事です。それぞれ規模は、上部工60b、裏込工44・6b、裏埋工55b。平成18年3月に着工し、同年8月に竣工しました。
―施工する上で、留意された点は
 会社はISO9001・14001認証を取得しており、品質や環境に配慮した施工に取り組んでいます。私もこの現場を担当するにあたり、発注者の管理規格値よりも厳しい社内規格値を設け、工程や品質、出来形、環境対策など、目標達成に向けチェックの日々でした。
 現場が海ということで、工事に影響を及ぼす潮の干満や、運行中のフェリーによる波など、安全に作業を進めるため、周辺の状況にも気を使いました。
―これまでの経歴を
 平成14年に入社し、その後に1級土木施工管理技士を取得。16年度は県発注の三角港重要港湾改修工事、17年度は国土交通省発注の国道3号線改良工事(富合町)の現場代理人を務めました。
―今後の抱負を
 受賞できたのは会社のバックアップがあればこそ。これからも港湾や道路など色々な現場を手掛け、勉強していきたいですね。そして、そこに自分のカラー≠出せたらと思います。〈07年9月17日号2面〉

北時建設梶i天草市)
牛深漁港海岸高潮対策工事他合併
安全対策(表彰部門)
星野芳男氏(主任技術者・現場代理人)


――工事概要は
 天草市久玉町明石地内の沿岸部延長100bを対象に、高潮対策として捨石工753立方b、消波ブロック(中空三角ブロック)552個の製作・据付工事をしました。着工は平成18年8月23日で、19年1月19日に竣工しました。
――安全対策での受賞ですが、機を使った点は
 まず、模型による組み合わせ検討や、コンピュータの3D映像を使って、実際にぐらつきが無いかどうか安定状態を確認しながら行いました。
 安全対策としては、据付現場付近工事を行いました。付近は地元漁船の航路になっているため、施工中は警戒船を配備して海上の衝突事故防止に務めたほか、万が一、油が流出した時のために中和剤を用意しました。
――経歴を
 昭和55年に入社後、57年に2級建設機械施工技士、62年にコンクリート圧送施工技能士、63年に1級土木施工管理技師―などを取得し、現場代理人として、約15年間、牛深漁港の整備・改修など多くの港湾関係工事に携ってきました。
――今後の抱負を一言
 工事の進行過程で大切なことは、地域住民との対話。どの現場でも、挨拶や、話し合いを通して地域住民から愛される業者になれるように心がけ、定年まで精一杯働いていきたいですね。〈07年9月20日号2面〉

蒲、工業(八代市千丁町)
かななぎ谷川通常砂防(1号堰堤)工事
品質(表彰部門)
松永貴志氏(現場代理人・主任技術者)


――どういった工事を
 八代市泉町下岳地内を流れる氷川支川かななぎ川の砂防ダム工事です。堰堤は、堤高7・5b、堤長39bで、コンクリート打設1208立方b、掘削工―などを施工しました。工期は平成18年10月6日から19年3月26日です。
――苦労された点はありますか
 予算の関係上、厳しい工期だったんですが、当初、本堤基礎の地盤改良をやるはずが、現場を掘削してみると地盤が固く、改良の必要がなくなり、工期的には少し楽になりました。また、生コン打設中には河川が汚濁しないよう特に気を遣いました。大型土嚢袋に木炭を詰めたろ過施設を取り入れるなど工夫したんですよ。結果的に汚濁を防止できました。
――新技術も取り入れたと
 国土交通省の新技術情報システム(NETIS)により、コンクリート表面の気泡を取り除く技術を活用しました。既存のバイブレーターではどうしてもエアーを除去することが困難だったんですが、この技術の導入で綺麗に仕上がりました。
――キャリアをお聞かせ下さい
 この業界入り10年目。17年度に1級土木施工管理技士を取得しました。「経験も豊富で意欲的な取り組みに信頼を寄せている。パソコンにも精通しており、安心して現場を任せられる」(山崎具視専務)。
――抱負をお願いします
 目標とする先輩がいますので、1歩でも近づくように努力していきたい。現場は普通にしていればそれなりに動いていきますが、人と人との関係を大切に、作業員と一体となった現場づくりを心がけています。〈07年9月24日号2面〉

牛深建材商事梶i天草市)
春道(上)(下)通常砂防工事
施工管理、安全対策(表彰部門)
酒井朝幸氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 天草市二浦町亀浦地区の砂防本提製作と工事用道路です。延長40b、高さ5b、コンクリート628立方b、工事用道路155bを施工しました。工期は平成18年10月5日から19年3月28日までです。
――苦労した点はありますか
 掘削中、粘土質の軟弱層が出土しました。地盤の耐力が必要な場所だったため、岩盤まで掘削した後、コンクリートで強度を高めてから工事に着手しました。軟弱層が浅かったため、作業工程のロスも最小限に抑えることができ幸いでした。
――安全対策・施工管理での受賞ですが
 残存型枠工法を採用したことで足場の取り外しが不要な上、工期も短縮できたことが、安全施工に繋がったと思います。
 施工開始から完了までの各工程を記録し、進ちょく状況や流れをいつでも発注者側に提出できる管理体制を整えました。工夫した点、気づいた点があった時は、逐次、報告することも心がけました。
――これまでの経歴は
 入社22年目になります。平成6年に1級土木施工管理技士、翌年には監理技術者の資格を取得しました。これまで海岸や漁港の局部改良など多くの現場に携わりました。
――今後の目標や課題は
 作業・現場管理が手書きからパソコンに代わり、コンピュター操作が技術力に繋がる時代になりました。目に見える品質・施工管理を施主に提案できるように技術を磨き、独自のVEで新たな施工にチャレンジしていきたいです。07年9月27日号2面〉

(資)山内工務店(阿蘇市)
全国育樹祭御野立所建築その他工事
品質、施工管理(表彰部門)
山内良輝氏(現場代理人・主任技術者)


――工事概要は
 全国育樹祭の会場となる阿蘇市蔵原赤水地内の「みんなの森」に御野立所を建設(W造平屋建6・6b×4・8b、軒4b)。その他に森林学習展示館の内装、外壁塗装、公衆トイレ改修、庇修繕を行いました。平成18年12月に着工し、19年2月に竣工。
――御野立所の使用木材を選別されたと
 みんなの森からスギ、エゾ、アヤを伐採。選ぶ事も大変だったのですが、品質管理に神経を使いました。水分を含まないようにシートで覆うなどし、雨や霜から守りました。加工・組立は、以前知り合った宮大工さんにお願いしたのですが、仕事の細かさなどは、さすが職人だなと改めて思いましたね。
――これまでの経歴は
 この業界に入って33年になります。これまで1級建築施工管理技士をはじめ2級土木施工管理技士や大型重機、高所作業車、火薬類、職業訓練指導員(建設科)などの資格を取得しました。
 指導員の免許は、これからの建設業を担う若い人達を支援したいとの思いから取りましたが、自分にとってもいい勉強になりました。人を育てるには先ずは自身を磨く事が大事だなと感じました。
――今後の抱負を
 地元阿蘇での全国育樹祭に携われたことは名誉であり、賞まで頂き大変恐縮しています。これまで以上に切磋琢磨し、より質の高い作品造りに取り組んでいきます。〈07年10月1日号2面〉

兜ス松建設(芦北町田浦)
古焼山川通常砂防工事
施工管理(表彰部門)
坂本英夫氏(現場代理人・主任技術者)

――工事内容をお願いします
 芦北町田浦地内を流れる古焼山川(こやきやまかわ)に砂防ダムを建設しました。諸元は堤長59b、堤高5・3bで、4期目としてコンクリート打設758立方b、型枠450平方b、ブロック積90平方b、ブロック張80平方b、コンクリート舗装700平方b―が主な内容です。工期は18年7月から12月でした。
――苦労された点は
 両サイドの掘削は既に(1期目で)終わっていましたが、両岸とも道路があったため法面処理が必要でした。土質が芦北特有の雨に濡れてボロボロになる蛇紋岩だったので、現場をシートで覆うなど大変でした。道路はゴミ処理場が隣接している上、生活道だったので、掘削がやりにくかったことも思い出されます。
――技術的な面で何か
 コンクリート打設は、一般的なレータレス処理を行いました。この場合打設したその日に高圧洗浄するか、固化する前に特殊な液(ディスパライト)をまいて翌朝、洗浄するかの2通りありますが、状況を見て併用し品質を管理しました。
――豊富な経験を持っておられると
 1級土木施工管理技士を平成7年に取得し、これまで国土交通省の竜門ダム(工事用道路)、雲仙普賢岳砂防ダム、球磨川、西回り自動車道、国道208号などの整備に従事しています。現場の進め方、資料の作成等、国土交通省関係で勉強したことが今の自分を支えているような気がします。
――現場を預かる上でのコツはありますか
 設計以外の所に目を配るように心がけています。全体の仕上がりというか。前の現場より何か一つ取り入れるといった向上心も必要です。我が社は少数精鋭なので、後輩には自分に張り付いて学んでもらっています。これからの活躍が楽しみですね。〈07年10月8日号2面〉

渇。山建設(芦北町)
要地区急傾斜地崩壊対策工事
施工管理(表彰部門)
馬場末光氏(現場代理人・主任技術者)


――工事内容をお願いします
 芦北町乙千屋地内の「要地区急傾斜地崩壊対策工事」です。主に擁壁工175・5b、落石防護柵171b、排水工178b、仮設防護柵100bを施工しました。平成18年7月に着工し、竣工したのは19年2月です。
――狭い現場で大変だったと
 民家のすぐ裏山が現場でした。墓地もあり、既に地割れがみられ崩落が始まっている所でした。工事期間中も3〜4回程度崩壊しましたが、応急措置で対応しました。工期内に終わることが出来てホッとしています。
――評価された点は
 現場に湧水個所があったことから、自主的に基礎材を入れて地盤改良を行ったことでは。我社は、急傾斜地崩壊対策工事に20数年の実績があります。労務者に至るまでノウハウを持っており、現場が一丸となったことも良かったのだと思います。
――経歴をお願いします
 昭和58年に入社し、平成2年に1級土木施工管理技士を取得。以来、10数カ所の現場を任せられました。これまで管理した工事では、新幹線工事に伴うため池整備が培った技術を上手く活かすことができ印象に残っています。
――目標となる立場になったのでは
 後輩にはまだまだ負けられません。ただ、良いところは伸ばしてやり、お互い切磋琢磨して頑張りたい。芦北地域は危険個所が多く点在しています。良い仕事をして地域のためになるように貢献できればと考えています。〈07年10月15日号2面〉

表彰者は次のとおり(敬称略)
施工業者名 会社所在地 現場代理人
主任(監理)技術者
表彰部門 工事名 発注機関
肥後技研 熊本市本荘2丁目4-13 遠山 勝男 品質 国道501号単県舗装補修(通常)工事 熊本土木事務所
葛g田企業 宇城市三角町波多1500-2 鶴本 貴祐 施工管理 三角港重要港湾改修工事 宇城地域振興局
樺r田建設 玉名市天水町小天7371 池田 誠剛 施工管理 名石浜海岸建設海岸高潮対策(1工区)工事 玉名地域振興局
叶ツ木工務店 山鹿市菊鹿町下内田1672 有働 正司 創意工夫、品質 鹿本北部2期地区中山間地域総合整備事業第1号工事 鹿本地域振興局
株g多野建設 山鹿市鹿本町来民1008 松村 和憲 品質、施工管理 菊鹿東部1期地区農業集落排水事業第1号工事 鹿本地域振興局
株後建設社 小国町上田3217 北野 宏一 施工管理、安全対策 阿蘇管内災害関連緊急治山事業第14号工事 阿蘇地域振興局
叶X工業 阿蘇市黒川1347 山部 隆一 安全対策 阿蘇東部線ふるさと林道緊急整備事業(開設)第11号工事 阿蘇地域振興局
(資)島村組 阿蘇市赤水418 山田 裕也 創意工夫 黒川都市広域基幹河川改良工事 阿蘇地域振興局
(資)吉永建設 八代市揚町356 八岡 弘 品質 平和地区経営体育成基盤整備事業第2号工事 八代地域振興局
蒲、工業 八代市千丁町古閑出419-5 松永 貴志 品質 かななぎ谷川通常砂防(1号堰堤)工事 八代地域振興局
竃リ崎建設 芦北町白木1190 屋林 深 施工管理、環境対策 一般県道一勝地神瀬線17年発生道路災害復旧工事 芦北地域振興局
江口建設工業 水俣市汐見町1丁目4-1 稲葉 雄二 施工管理 崎太郎地区急傾斜地崩壊対策工事 芦北地域振興局
兜ス松建設 芦北町田浦735-1 坂本 英夫 施工管理 古焼山川通常砂防工事 芦北地域振興局
吉海建設 水俣市湯出197 平岡 一喜 施工管理 沖無川砂防激甚災害対策特別緊急工事 芦北地域振興局
渇。山建設 芦北町乙千屋593 馬場 末光 施工管理 要地区急傾斜地崩壊対策工事 芦北地域振興局
青木建設 あさぎり町免田東1772 石塚 和成 施工管理 錦地区経営体育成基盤整備事業第26号工事 球磨地域振興局
北時建設 天草市久玉町新久玉5708-7 星野 芳男 安全対策 牛深漁港海岸高潮対策工事他合併 天草地域振興局
牛深建材商事 天草市牛深町3883-1 酒井 朝幸 安全対策、施工管理 春道(上)(下)通常砂防工事 天草地域振興局
(資)山内工務店 阿蘇市内牧1946-3 山内 良輝 品質、施工管理 全国育樹祭御野立所建築その他工事 営繕室
竃{山建設 山鹿市古閑1029 冨田 哲也 施工管理 鹿本高校管理棟改修工事 営繕室

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