下通りの商業ビルで施工中                        平成19年6月21日新聞掲載

 熊本市の下通りアーケード内で、商業施設「ニューフロンティアビル(仮称)」(施主=泣Iフィス・プラスワン)の新築工事がはじまった。基礎工事に採用されたのは『エコスフレーム構法』。鉄筋コンクリート製の基礎や地中梁等を設けず、地盤を掘り起こさないで建築物の躯体を構築できる。搬入、騒音、振動、狭小地、近隣対策と厳しい制約が多い現場で、これらをクリアした画期的な工法だ。
 エコスフレームは、上部フレーム(鉄骨)、フレームジョイント(接合部)、下部フレーム(杭基礎)の一体構法。大幅に工期が短縮出来るほか、@土留め、コンクリート基礎、地中梁、残土処分が一切不要A解体時に躯体が100%リサイクル可能B狭小地、近接地での施工が可能―などの優れた特徴を持つ。耐震・耐久性は、大阪工業大学の実験で実証済み。

−多々良の設計施工、杭・鉄骨工事等を西日本鐵工

 すでに全国で約500棟の実績があり、11階建て、1万8000平方bの大型施設にも採用された。用途も店舗、マンション、ホテル、工場、病院と多様。地盤を掘削しないため埋蔵文化財の発掘調査も必要なく(但し、杭の掘削面積が敷地面積全体の5%以内)、京都府や滋賀県では公共工事でも取り入れられた。
 九州では主に福岡市内での実績が多く、一昨年、博多港埋め立て地にエコス構法で建設した福岡市の大型ゴミ収集車格納施設は、鉄骨建方終了直後に玄海沖地震が発生したが全く影響しなかった。
 下通の商業ビルは、S造7階建延べ575平方bの規模で、椛ス々良が設計施工。杭・鉄骨工事を含めた構造計画を西日本鐵工梶i熊本市)が担当した。
 建設地は繁華街の一角にあり敷地面積も6・8×15bと狭い悪条件のもと、改良体の中に杭長7b、径267_の杭10本と165_2本の計12本を打設し、フレームジョイントを溶接。工事車両を大幅に削減し、短期間で作業を終えた。
 工期短縮が最大のメリットではあるが、建設リサイクル法施行で分別解体やリサイクル等が義務付けられるなか、コストと環境対応を両立させた自然に優しい工法として、熊本でも広がりそうな兆しだ。


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