@熊本市4月、熊本県10月導入へ平成17年1月20日新聞掲載
 公共事業におけるIT化が加速する現在、県内自治体のトップを切って、17年度から熊本市でいよいよ電子入札が導入される。熊本県も10月から導入する予定でおり、県内業者にとって17年度はまさに電子入札元年といえる。
 その他市町村については、県、熊本市の動向を見ている状況で具体的な動きはないが、県が県・市町村共同利用型システムの構築を進めていることから、市町村合併が一段落する17年度以降、電子入札導入に向けた本格検討が加速するものと思われる。
 導入にあたっては大規模案件から段階的に導入するため、全受注者が即座に対応する必要は無い。しかし、熊本県CALS/EC基本構想では、6年後の平成23年度を市町村を含めた運用目標年次に設定しており、「公共工事=電子入札」 の時代が間違いなくやってくる。
 弊社では今回、県、熊本市の電子入札の導入スケジュールおよび普及促進に向けた施策と課題を探った。
熊本市 〜2月に実証実験、チュートリアルも〜
 4月から導入するのが熊本市。2月中に架空案件10〜15件によるあらゆるケースを想定した実証実験を行い、不具合等があれば3月までに調整し、システムの精度を高める。17年度は、当面、土木・建築のAランクで概ね1億円以上の工事を対象に実施。以降、20年度の完全実施に向け段階的に導入範囲を拡大させる。
 受注者への説明については、昨年11月に説明会を開催。今後は、市のホームページから資料がダウンロードできるほか、練習環境 (チュートリアル) で電子入札の操作を疑似体験してもらうことで、普及・啓発を促す。
熊本県 〜4月以降に説明会、10月一部運用〜
 熊本市より若干遅く、10月からの一部運用開始を目指している。4月以降に受注者向け説明会、7月に実証実験を行う計画。17年度の電子入札の対象案件・規模については未定だが、熊本市と同様に大規模工事から始め、20年度の本格運用に向け対象範囲を拡大させる。また、知事部局、県警本部、教育庁、企業局で同一の運用をすることとしており、物品役務の調達についても検討する。
熊本市 県 〜入札方式・形式は従来どおり〜
 現段階では、県、市とも電子入札の導入にあわせて一般競争や公募型、指名競争などこれまでの入札方式を変更する予定はない。ただ、入札制度の改正については、電子入札導入の有無にかかわらず、入契法の主旨に基づき、透明性、公正性、競争性を高める方向で検討される。
県建設業協会 〜熊本市の事例みて対応〜
 熊本市内業者がどの程度、電子入札に対応できるかが今後の事例になっていくものととらえている。
 受注者に対しては、インターネット環境上のトラブルを回避するため、入札用パソコンや認証カード、通信系列等を複数用意しておくほうがいいのではないか−と提案。協会員に対し情報の提供や環境整備方法の提案は行うが、まずは企業努力をすることが大事で、シミュレーションを繰り返して慣れるようアドバイスしている。
 発注者に対しては、再入札時のメール送受信の確認作業を確実に行ってもらうよう要望。受注者が電子入札についていけるよう説明会・講習会等の対策を確実に実施するよう訴えている。

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