県内の動向を追うD平成15年9月18日新聞掲載
【「虎の巻」的テキストを活用】
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 これらの電子データを一定のルールにより作成し、誰でも利用できるようにしようと言うのが電子納品に関する各種基準である。
電子データはこれらの各種基準に準じて作成されるように定められており、この基準は国土交通省のホームページから入手することが出来るが、基準やガイドライン等を合わせると約3000頁にもなる。さらに、基準にはパソコンの知識が必要な用語や役所的な言葉で書かれているため各種基準を入手出来てもそれを理解するのは大変な作業となる。現場の方は、もともとパソコンを学習する時間よりも現場での品質や安全、工期等を厳守する仕事であるので、なかなか建設CALS/ECを勉強するには時間と労力を使えないのが現状である。

CALS/ECエキスパート 田中俊顕氏

 このような状況を受け、熊本県建設業協会では建設CALS/ECに関する研修会を各支部において開催することに決定した。8/4に広報委員会で了承された今回の建設業協会CALS/EC研修では、テキストを作成するにあたり、これらの基準や建設CALS/ECの全体全体像を出来る限り分かりやすくすることに焦点を絞る必要があった。

 しかも、講座受講後もテキストを見直して建設CALS/ECのポイントを把握できるようにすることを想定し作成を行った。これは役所の基準とCALS資格者用の資料を使い一般的に行われている研修会形式での教育を事前に行ったのだが、ほとんどの人が理解出来なかったため試行錯誤を重ねながら作成しなおした。また講座での教え方において、実際の役所で作成されたデータを使いながら電子納品を体験し理解する工夫を施し、さらに電子納品に見立てたBOXファイルを使用することにより、具体的に判りやすく現実の業務に置き換えて理解できるように工夫をしている。

 今回受託した建設CALS/EC研修は全て熊本県独自仕様による基準に対応したオリジナルテキストとなっており、一般的に行うパソコン教育のテキストとは異なる内容に仕上げた。
その中でも、もっとも中心となり基本となる電子納品基礎のテキストはメーカー側の便利な機能紹介と異なり、工事を請負った受注企業が役所との打合せや検査などにおいて発注者からの質問に答えに使えられる「虎の巻き」的に作成してある。

 今後、避けては通れない電子納品に対応するための便利なツールとして活用していただけたらと幸いである。今後も建設業の方々に喜んでもらえるような仕事を目指していきたい。
◇熊本県建設業協会の「CALS/EC研修会」
 ▽玉名支部=全6講座を9月開始▽菊池支部=全15講座を9月開始▽上益城支部=全2講座を9月開始▽宇城支部=全11講座を9月開始▽天草支部=全11講座を9月開始▽人吉支部=全15講座を9月開始▽八代支部=全15講座を10月開始▽芦北支部・熊本支部・舗装部会・阿蘇支部・荒尾支部・本部=近日中に決定の予定。

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